【グレーシアタワー三鷹】三井健太レポート抜粋版 Vol.20

マンションアドバイザー三井健太氏が、ご依頼を元に毎回作成される「三井健太の(新築・中古)マンションレポート」。受け取った方の大半が「想像以上・期待を超えた」と感動されるこのレポートは、個人に宛てたものということで長らくネット上には公開されていませんでした。ここではその貴重なアーカイブのなかから個人宛て部分やその他ご依頼者から送られた価格表、間取り図などを削除した抜粋版を特別に公開しています。30年余の研究と業界ウォッチング、そしてマンション愛あふれる三井健太氏ならではの客観的かつ具体的、誠実な助言のエッセンスをご覧ください。

三井健太のマンション評価レポート(抜粋版)・【グレーシアタワー三鷹】編

※三井健太のマンションマンションレポートについて

建物の評価ポイント

※レポートの評価ポイント解説・ポイント表は本レポート抜粋では割愛させていただきます。

総合点 67.5点(最高100点)

中の下:58以下(★★☆)/中の中:59~65(★★★)/中の上:66~72(★★★☆)/上の下:73~78(★★★★)/上の中:79~85(★★★★☆)/上の上:86以上(★★★★★)

三井健太の総合評価

リセールバリュー格付け:B

AA:最も高いリセール価値が期待される。A:比較的高いリセール価値が期待できる。B:あまり高いリセール価値は期待できない。C:リセール価値が低くなる恐れがある。D:リセール価値が著しく劣る覚悟がいる。

建物評価:

建物の評点67.5は中の上、5段階評価では★★★☆となります。これに立地条件の評価が加味されてマンションのトータル価値となります。

建物評点(立地評価は含まない)は大型物件として「普通」レベルの結果となりました。大型マンションは付加価値がいくつも生まれるもので、この採点方式(項目ごとの評点は省略)では高く点が出るのですが、過去の駅前タワーマンションの多くが「共用施設などの付加価値」を多く備えていますし、免震構造であったりするので、平均的には少なくとも75点くらいになります(過去最高は83点でした)。本物件は4点評価も多数ありますが、3点以下も同じくらい多く、トータルでは低い結果となったのです。2点項目が足を引っ張った格好とも言えます。価格の高さに見合う建物かどうか疑問が残ります。

間取り寸評:

個人情報の特定につながるおそれがありますので省略させていただきます。

立地評価:

マンションの価値を大きく左右するのは立地条件ですが、本物件の最大の強みは駅からの距離です。単に近いだけではなく、ペデストリアンデッキで直結されるのがインパクトの強さになっています。多言はいらないでしょう。

リセールバリュー:

マンション購入にあたっては、将来リセールするときの価値を購入時に想定する、若しくは考慮しておくということが大事です。永住するつもりという人も、いつなんどき、売却の必要が生じるか分からないからです。そのとき、できるだけスムーズに、かつ高く売りたいと考えるのが普通の感覚であり、少しでも価値の保存ができる物件を望まない人はいません。

将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、⑤ブランド、⑥管理体制です。この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の弱点を補うことはできません。また、稀少価値の高い土地かどうかの観点で検討することも大事です。そして最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。

本物件をこの条件に照らすと、①や②、③、⑥は良いとしても、④や⑤は「普通」を少し超える程度です。肝腎の価格ですが、最近4年間は建築費上昇・地価上昇の影響を受けてマンション価格は急騰し、多少の差はあっても全ての物件が高値になってしまい、誰もが高値掴みを強いられてしまう時期に当たっています。本物件も例外ではないのです。どれとは言いませんが、再開発マンションの価格は、それまでの相場の3割高であったりします。価値あるマンションには違いないけれど、そこまでも価値があるのでしょうか?買えないこともないという人から、その種のご相談が筆者の所にも届きます。

今後は魅力的な駅前再開発マンションが続々と登場してくるかもしれません。しかし、価格は驚くほど高く、それでも値打ちあるものと、価値に見合わない高値のものと、玉石混交になるはずです。うかつに高値で買えば、将来の資産価値は期待外れともなりましょう。駅前マンション、再開発マンションというだけで飛びつかないことが大事です。以上の考察から、本物件のRV格付けは、平均的な「B」とさせて頂きました。「B」とは、東京都の平均的な価格維持率(=購入価格からの変動率。詳細は割愛)のキープは微妙という意味になります。

補足/価格について:

本物件は、三鷹駅圏で最も価値あるとされる北口の「武蔵野タワーズ」を超えると言っても過言でないロケーションにあります。同マンションは築7年ですが、現在の中古相場は@350万円前後と高い人気を誇ります。これに比べれば、本物件は新築であることと、立地条件だけで15%くらい高くてもバランスするかもしれません。ところが、建物内容が上述のレベルなので、高々10%高の@380万円、背伸びしても@400万円が適正価格と見ます。

教えて三井先生

駅直結マンションは、それだけで希少価値があって、とても良い物件と思うのですが、歯切れが悪い気がします。何か問題でも?

価格が高いという噂を聞くからです。本物件で特筆しなければならないのは、多数の地権者がいる再開発プロジェクトなので、用地費が高くついただろうと推察できる点です。

地権者の多いプロジェクトは例外なく地価が高くなるのです。最近販売が始まった駅前密集地の再開発マンションが注目を集めています。大井町と武蔵小山のことですが、少し前の国分寺、竣工した蒲田や大泉学園なども再開発案件だったはずです。

再開発は複数の地権者の合意形成に時間がかかると言われ、成功事例は少ないのですが、最近はスピードアップしているような気がしています。少なくとも、分譲マンションの建て替え事業よりは早い印象です。糸魚川大火のような規模ではなかったものの、実際に火事が発生し、鎮火に苦労した事態に危機感を持った住民がデベロッパーの提案に賛同するのに長い時間を要しなかったという話も聞きました。東京の古い駅前商店街などが、街の衰退を未然に止め、魅力ある街づくりの波は本格的にやって来る気配を感じます。

武蔵小杉や豊洲など、最近10年くらいで急発展した街は、もともと大区画の法人所有地が多数あった場所なので、開発を進めやすかったという背景がありますが、個人住宅や商店が密集する場所の再開発は合意形成に時間がかかるため、デベロッパーも取り組みに消極的だったのですが、用地不足に悩む中で最近は様子が変わってきました。ゼネコンも将来の工事量確保のために再開発プロジェクトには昔から積極的でしたが、最近は拍車をかけているのかもしれません。デベロッパーとゼネコンが地元住民とタッグを組んで街づくりを行う、災害予防のためにも結構なことです。

再開発マンションはバカ高い売値になるのが普通です。最近の国分寺でも大井町でも、また間もなく売り出される武蔵小山でも、人気のほどはともかく、購入できる人はごく一部です。大変な数の関心客が価格を聞いて大半が諦めると言います。高くなるのは、地権者の合意形成のために、最後は札束を積むしかなくなるからです。

建築・販売概要

◆マンション名/グレーシアタワー三鷹
◆所在地/東京都三鷹市下連雀3丁目307-4(登記地番)
◆用途地域/商業地域・第一種特別商業活性化地区
◆建蔽率/100%
◆容積率/650%
◆交通/JR中央線「三鷹」駅(南口)より徒歩1分
◆敷地面積/2992.26㎡
◆建築面積/㎡(建蔽率 %)
◆構造/鉄筋コンクリート造
◆階数/地上26階建て
◆総戸数/184戸(事業協力者住戸39戸含む)※他に商業・業務フロア
◆駐車場/48台(26%・内機械式48台)(月額使用料/円)
◆建物完成予定日/平成31年2月下旬予定
◆売主/相鉄不動産株式会社・三菱地所レジデンス
◆施工会社/五洋建設株式会社
◆管理会社/相鉄リビングサポート
◆管理費/円(@円/㎡)・・・予告広告のデータ(以下、同じ)
◆修繕積立金/円(@円/㎡)
◆修繕積立基金/円(か月分相当)
◆専有面積帯/ 40.06~90.66㎡
◆間取り/1LDK~3LDK
◆価格帯/6000万円台~18,000万円台(1000万円単位)@495~@655万円(全体の平均坪単価推定 @450万円)・・・単純比較では最近3年の平均(約350万円/坪)に対し30%高になりそうです。
◆検討住戸/省略
◆周辺相場/「プラウドシティ武蔵野三鷹334戸」徒歩10分=@320万円(借地権)・2016年の販売事例/徒歩5分「ディアスタ武蔵野翠の邸宅20戸」=@380万円・徒歩17分「シティハウス吉祥寺北106戸」=@370万円・徒歩3分「リビオ三鷹ステーションレジデンス25戸」=@320万円台(完売)/2015年:ザ・パークハウス三鷹櫻邸(7分)32戸=@370万円(完売)
◆販売開始時期/2018年1月下旬販売開始予定
◆評価または調査日/平成29年12月13日

(本エントリの画像出典:グレーシアタワー三鷹公式Webページもしくは配布資料スキャン)
(※本エントリ内の@〇〇〇万円は特別な説明がない限り坪単価を表しています。)

 

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三井健太のマンションレポートアーカイブについて

マンションアドバイザー三井健太氏は、ご相談者様のご依頼により、「三井健太のマンションレポート」を作成しています。平均ページ数は28ページ、作成数はのべ2800になります。本マンションレポートアーカイブは、お客様のご依頼事項について秘匿を守りつつ、抜粋版をネット上に公開するものです。このマンション評価書の作成は新築・中古問わず作成しております。

三井健太氏との対面マンション購入相談とFPによる購入可能額判定とライフプランニング作成については、「住まいスタジアム」のご利用をご検討下さい。

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