【プラウド弦巻三丁目】三井健太レポート抜粋版 Vol.26

マンションアドバイザー三井健太氏が、ご依頼を元に毎回作成される「三井健太の(新築・中古)マンションレポート」。受け取った方の大半が「想像以上・期待を超えた」と感動されるこのレポートは、個人に宛てたものということで長らくネット上には公開されていませんでした。ここではその貴重なアーカイブのなかから個人宛て部分やその他ご依頼者から送られた価格表、間取り図などを削除した抜粋版を特別に公開しています。30年余の研究と業界ウォッチング、そしてマンション愛あふれる三井健太氏ならではの客観的かつ具体的、誠実な助言のエッセンスをご覧ください。

三井健太のマンション評価レポート(抜粋版)・【プラウド弦巻三丁目】編

※三井健太のマンションマンションレポートについて

建物の評価ポイント

※レポートの評価ポイント解説・ポイント表は本レポート抜粋では割愛させていただきます。

総合点 68.5点(最高100点)

中の下:58以下(★★☆)/中の中:59~65(★★★)/中の上:66~72(★★★☆)/上の下:73~78(★★★★)/上の中:79~85(★★★★☆)/上の上:86以上(★★★★★)

三井健太の総合評価

リセールバリュー格付け:B

AA:最も高いリセール価値が期待される。A:比較的高いリセール価値が期待できる。B:あまり高いリセール価値は期待できない。C:リセール価値が低くなる恐れがある。D:リセール価値が著しく劣る覚悟がいる。

建物評価:

建物の評点68.5は中の上、5段階評価では★★★☆となります。これに立地条件の評価が加味されてマンションのトータル価値となります。

建物評点(立地評価は含まない)は、残念ながら平凡なものとなりました。前表・項目ごとの評点(当レポートでは割愛)にご注目下さい。大手らしい矜持を感じる部分もありますが、特筆できる項目はないのです。根本要因は49戸しかない規模にあります。スケールメリットがなく、付加価値が設けられないためです。4点評価の項目もありますが、3点が多く「可もなく不可もなし」の結果となりました。無論、悪い物ではありませんが、際立つ優良マンションからは遠いと言わざるを得ません。

間取り寸評:

個人情報の特定につながるおそれがありますので省略させていただきます。

立地評価:

マンションの価値を大きく左右するのは立地条件ですが、本物件の長所は「世田谷区・人気の田園都市線・桜新町駅」というロケーションになることですが、駅から近くも遠くもなく、いわばインパクトが弱いのです。しかし、人気がある地域だからといえども価格高騰によって需要が減少している(つまり高額商品を買える層が少なくなった)ので、地域内での競争も激しい状況になっています。ゆえに、地域内競争という視点を持たなければなりません。地域内競争という意味から、次の視点で本物件を見たとき、どのような印象になるでしょうか?

①差別化された(明確な差別感がある)物件であるか?
希少価値という表現でもよいのかもしれません。「隅田川テラス沿い」、「吉祥寺公園の最前列」、「皇居が一望」、「眼下にレインボーブリッジ」といった景観、「傘が要らない駅直結の立地」、「ターミナル駅へ徒歩2分」などといった交通利便性など立地条件の希少性がどれだけ高い物件かというチェックが必要です。似たり寄ったりの外観が並ぶ中に、ひときわ光る個性的な外観デザインのマンション、14階以下のマンションが立ち並ぶエリアに50階建てのタワーマンションなど、建物の形状や規模などで周囲のマンションに圧倒的な差異を創り出している物件なのかどうかをチェックすることです。

②感動を与えてくれる(与え得る)要素がある物件か?
結局のところ、売却に際して内見者をいかに感動させるか(感動してくれるか)という視点で購入しようとしているマンションを見ることなのです。感動要因が数多く、つまり「すごい・素敵」を連発させられるかがカギになるというわけです。たくさんの感動を与えることができるマンションなら、売り出した価格から殆ど値下げすることなく(希望価格で)、しかも短時間で売却が実現できるのです。

居住性や好みの問題、個人的な事情を抜きにして、あくまで資産性の観点だけで言えば、本物件は残念ながらピンポイントの立地も建物価値の面からも強みは何もないのです。唯一の魅力は、ブランドだけというほかありません。

リセールバリュー:

マンション購入にあたっては、将来リセールするときの価値を購入時に想定する、若しくは考慮しておくということが大事です。永住するつもりという人も、いつなんどき、売却の必要が生じるか分からないからです。そのとき、できるだけスムーズに、かつ高く売りたいと考えるのが普通の感覚であり、少しでも価値の保存ができる物件を望まない人はいません。※ここは大事なポイントです。

将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、⑤ブランド、⑥管理体制です。この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の弱点を補うことはできません。また、稀少価値の高い土地かどうかの観点で検討することも大事です。そして最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。本物件をこの条件に照らすと、⑤⑥は良いとしても②~④は「普通」です。立地条件の①ももうひとつインパクトに欠けるのです。

肝腎の価格ですが、最近4年間は建築費上昇・地価上昇の影響を受けてマンション価格は急騰し、多少の差はあっても全ての物件が高値になってしまい、誰もが高値掴みを強いられてしまう時期に当たっています。本物件も例外ではなく、他社並みの高さです。

以上の考察から、本物件のRV格付けは、平均的な「B」とさせて頂きました。現地調査抜きの簡易評価ですので、ラフな点はご賢察・ご容赦願います。「B」とは、東京都の平均的な価格維持率(=購入価格からの変動率。詳細は割愛)のキープは微妙という意味になります。

教えて三井先生

間取りを見ると、部屋の半分に近い部分に下がり天井(1920ミリ)がありますが、高級物件でもそのような住戸があるのですか?
本当にあるのです。はっきり言ってひど過ぎます。プラウドのイメージにそぐわないだけでなく、居住性が著しく悪いことでしょう。なぜ、そんなものができてしまうのか、根本に建築費の高さという問題があるのでしょう。デベロッパーさんも本意ではなのだと思いますが。
価格(ほぼ億ション)に見合った物件なのでしょうか?
この物件に限らず、価格にふさわしいと思えない物件が最近は多く見られます。「なってしまった億ション」というほかありません。この言葉は、「建物は中級だが、地価の暴騰によって価格だけが高級マンションの代名詞・億ションと同じ1億円を超えている物件を揶揄した言葉」でした。不動産インフレを象徴する言葉でもありました。今、再び都内各地で販売中のマンションの中に「なってしまった億ション」が登場しています。一部の住戸に留まっているので、バブル期のような極端さはないものの、原価(土地と建築費)の上昇によって「なってしまった億円台の住戸」が増えています。

建築・販売概要

◆マンション名/プラウド弦巻三丁目
◆所在地/東京都世田谷区弦巻三丁目3-14他(登記地番)
◆用途地域/第一種中高層住居専用地域
◆交通/田園都市線 「桜新町」駅 徒歩8分
◆敷地面積/1,906.96㎡
◆建築面積/㎡(建蔽率 %)
◆構造/鉄筋コンクリート造
◆階数/地上7階 (建築基準法上は地上6階・地下1階建て)
◆総戸数/49戸
◆駐車場/19台(39%・内機械式台)(月額使用料/円)
◆建物完成予定日/平成年月下旬予定
◆入居時期/平成31年1月下旬 (予定)
◆売主/野村不動産株式会社
◆施工会社/木内建設株式会社
◆管理会社/野村不動産パートナーズ
◆管理費/Aタイプ:22,400円(@268円/㎡)・・・先着順受付 戸の販売データ(以下、同じ)
◆修繕積立金/Aタイプ:10,870円(@130円/㎡)
◆修繕積立基金/Aタイプ:776,700円円(72か月分相当)
◆専有面積帯/64.48~ 87.12㎡
◆間取り/2LDK~4LDK
◆価格帯/(全体の平均坪単価 推定 @375万円)
◆検討住戸/省略
◆周辺相場/桜新町駅 過去5年(2013年~2017年)の平均坪単価=@350万円
2017年2月発売「グランドメゾン桜新町レジデンス24戸」4分=@400万円・2016年5月発売「ザパークハウス桜新町翠邸29戸」4分=@410万円・2016年4月発売「プラウド桜新町175戸」10分=@360万円・2015年9月発売「グランドメゾン桜新町44戸」6分=@400万円
◆販売開始時期/平成30年1月下旬 (予定)
◆評価または調査日/平成30年1月2日

(本エントリの画像出典:プラウド弦巻三丁目公式Webページもしくは配布資料スキャン)
(※本エントリ内の@〇〇〇万円は特別な説明がない限り坪単価を表しています。)

 

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三井健太のマンションレポートアーカイブについて

マンションアドバイザー三井健太氏は、ご相談者様のご依頼により、「三井健太のマンションレポート」を作成しています。平均ページ数は28ページ、作成数はのべ2800になります。本マンションレポートアーカイブは、お客様のご依頼事項について秘匿を守りつつ、抜粋版をネット上に公開するものです。このマンション評価書の作成は新築・中古問わず作成しております。

三井健太氏との対面マンション購入相談とFPによる購入可能額判定とライフプランニング作成については、「住まいスタジアム」のご利用をご検討下さい。

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