【パークシティ中央湊ザタワー】三井健太レポート抜粋版 Vol.35

マンションアドバイザー三井健太氏が、ご依頼を元に毎回作成される「三井健太の(新築・中古)マンションレポート」。受け取った方の大半が「想像以上・期待を超えた」と感動されるこのレポートは、個人に宛てたものということで長らくネット上には公開されていませんでした。ここではその貴重なアーカイブのなかから個人宛て部分やその他ご依頼者から送られた価格表、間取り図などを削除した抜粋版を特別に公開しています。30年余の研究と業界ウォッチング、そしてマンション愛あふれる三井健太氏ならではの客観的かつ具体的、誠実な助言のエッセンスをご覧ください。

三井健太のマンション評価レポート(抜粋版)・【パークシティ中央湊ザタワー】編

※三井健太のマンションマンションレポートについて

建物の評価ポイント

※レポートの評価ポイント解説・ポイント表は本レポート抜粋では割愛させていただきます。

総合点75 点(最高100点)

中の下:58以下(★★☆)/中の中:59~65(★★★)/中の上:66~72(★★★☆)/上の下:73~78(★★★★)/上の中:79~85(★★★★☆)/上の上:86以上(★★★★★)

三井健太の総合評価

リセールバリュー格付け:B

AA:最も高いリセール価値が期待される。A:比較的高いリセール価値が期待できる。B:あまり高いリセール価値は期待できない。C:リセール価値が低くなる恐れがある。D:リセール価値が著しく劣る覚悟がいる。

建物評価:

建物の評点75は上の下、5段階評価では★★★★となります。これに立地条件の評価が加味されてマンションのトータル価値となります。建物評点は、高得点となりました。

建物に関しては申し分ない物件と言ってよいと思います。敢えて言えば、管理費・修繕積立金が高いことが気になります。修繕積立金は、タワーマンションの一般的な傾向で仕方ないのですが、管理費が首都圏平均の@235円/㎡に比べて40%以上も高いレベルです。スケールメリットを超える管理コストを要する建物構造(形態)になっているためと考えられます。エレベーターの数、共用部分の面積の大きさ、夜間の有人警備などが他のタワー物件と差が大きいのでしょう。もっとも、このような高額マンションを購入する階層の所得水準から見れば大きな問題ではないのかもしれませんが。

間取り寸評:

個人情報の特定につながるおそれがありますので省略させていただきます。

立地評価:

問題は立地です。八丁堀はどちらかと言えば日常の買い物施設が少なく、住むには人気の高い駅ではなかったのですが、近年は小型ながらスーパーも出店して住みやすくなったと聞きますし、殺伐とした街並みも徐々に変化し人気度が高まって来たようです。

バブル経済崩壊後の約20数年の間に地価の下落が都心部でのマンション開発を可能ならしめ、結果的に「都心回帰現象」が起こり、都心居住者が増えています。 行政も子育て世代の支援策を打ち出して人口呼び戻しを図って来ました。その流れを受けて都心居住を可能にし、中央区でも広くマンション開発が増えて来ました。ただ、同じ中央区でも、隅田川の対岸「勝どき」や「月島」は、倉庫跡や配送センターなどを再開発したものが多く大型であるのに対し、こちら側は広い土地が少なく小規模マンションが中心です。

そんな傾向のある中、本物件は「ブリリアタワー東京八重洲アベニュー・全387戸」に続く2棟目の30階超の大型物件であり、建物価値+立地条件のトータル価値は地域一、二番を争います。このエリアの立地評価は「より都心に近い」という意味で悪くはありませんが、ピンポイントの条件を見ると、本物件は駅近ではないのが気になります。ただ、隅田川のロケーションは価値があると言えます。また、価格(坪単価)の@440万円は、単純比較で2014年までの相場の33%高です。また、先発の「ブリリアザタワー」が@423万円なので、これをも上回る高単価です。これには疑問を覚えます。ブリリアは「短期間に完売した」ということなので市場の高評価を受けた格好ですが、これを額面通りに受け取るのは危険です。詳細は割愛しますが、現在は特殊な市況にあるからです。

リセールバリュー:

マンション購入にあたっては、将来リセールするときの価値を購入時に想定する、若しくは考慮しておくということが大事です。いつなんどき、売却の必要が生じるか分からないからです。そのとき、できるだけスムーズに、かつ高く売りたいと考えるのが普通の感覚であり人情というものです。少しでも価値の保存ができる物件を望まない人はいません。

将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、⑤ブランド、⑥管理体制です。この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の弱点を補うことはできません。また、稀少価値の高い土地かどうかの観点で検討することも大事です。そして最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。

本物件をこの条件に照らすと、②~⑥は良いとしても、立地条件の①はもうひとつインパクトに欠ける印象が拭えません。価格ですが、最近3年間は建築費上昇の影響を受けてマンション価格も急騰しています。多少の差はあっても全ての物件が高値になってしまい、誰もが高値掴みを強いられてしまう時期に当たっています。本物件も土地代が高かった可能性もありますが、建築費の高騰分も重なって上述の通りの高さになったものと推察します。ただ、稀少価値はある方と言えましょう。

以上の考察から、10年後を想定した本物件のRV格付けは、平均的な「B」とさせて頂きました。「B」とは、東京都平均レベルの価格維持率はキープできそうという意味です。

教えて三井先生

東側に道路をはさんで10階建ての既存マンションがあり眺望は得られないと聞きました。それでもタワーマンションを買う価値はあるのでしょうか?
タワーマンションの価値は、確かに眺望の比重は大きいですが、眺望は特に悪くなければ(隣地のマンションが鼻先に存在するなど)、他の条件が買い手の希望に合致すればいいのです。それに、眺望条件の良い住戸と良くない住戸では価格差が大きいはずです。予算を抑えたい人は後者を選ぶでしょう。
ときどき眺望を楽しみたいという人は、共用施設の「ビューラウンジ」などを使うということでしょうか?
そうですね。景色は5分見たら飽きると言いますから、気分転換を兼ねてビューラウンジに行って楽しむのがいいでしょう。考え方次第ですね。何千万もプラスして景色の良い上階に住まうことに価値を見出す人も多いのは確かですし、眺望を諦めても他の価値が十分満足できる水準にあれば買う価値はあるのですから。

建築・販売概要

◆マンション名/パークシティ中央湊ザタワー
◆所在地/東京都中央区湊2丁目15-1他(登記地番)
◆用途地域/商業地域
◆交通/東京メトロ日比谷線 八丁堀駅 徒歩6分・東京メトロ有楽町線 新富町 徒歩8分
◆敷地面積/3682.95㎡
◆建築面積/2092.08㎡(建蔽率 56.8%)
◆構造/鉄筋コンクリート造
◆階数/地上36階・地下1階建て
◆総戸数/416戸(権利者住戸148戸を含む、他に店舗1区画、印刷工場1区画、事務所1区画)
◆駐車場/132台(32%・内機械式132台)(月額使用料/円)
◆建物完成予定日/平成29年11月竣工
◆売主/三井不動産レジデンシャル
◆施工会社/大成建設株式会社
◆管理会社/三井不動産レジデンシャルサービス
◆管理費/62Nタイプ21,670円(@349円/㎡)・・・第1期のデータ(以下、同じ)
◆修繕積立金/62Nタイプ7,770円(@125円/㎡)
◆修繕積立基金/62Nタイプ543,900円(70か月分相当)
◆専有面積帯/40.58~116.52㎡
◆検討住戸/省略
◆間取り/1LDK~3LDK
◆価格帯/不明(全体の平均坪単価 @440万円)・・・単純比較で2014までの相場の33%高
◆周辺相場/八丁堀駅圏の過去5年間(2011年~2016年8月)の平均=@369.5万円 ただし、2014年までは平均@300万円で、2015年単年では30%以上も上昇して@412万円・・・「ブリリア ザTower東京八重洲アベニュー」と本物件の影響が大であった
◆販売開始時期/先着順受付中
◆評価または調査日/平成28年10月1日

(本エントリの画像出典:パークシティ中央湊ザタワー公式Webページもしくは配布資料スキャン)
(※本エントリ内の@〇〇〇万円は特別な説明がない限り坪単価を表しています。)

 

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三井健太のマンションレポートアーカイブについて

マンションアドバイザー三井健太氏は、ご相談者様のご依頼により、「三井健太のマンションレポート」を作成しています。平均ページ数は28ページ、作成数はのべ2800になります。本マンションレポートアーカイブは、お客様のご依頼事項について秘匿を守りつつ、抜粋版をネット上に公開するものです。このマンション評価書の作成は新築・中古問わず作成しております。

三井健太氏との対面マンション購入相談とFPによる購入可能額判定とライフプランニング作成については、「住まいスタジアム」のご利用をご検討下さい。

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