【ウエリス武蔵野関町(定期借地)】三井健太レポート抜粋版 Vol.38

マンションアドバイザー三井健太氏が、ご依頼を元に毎回作成される「三井健太の(新築・中古)マンションレポート」。受け取った方の大半が「想像以上・期待を超えた」と感動されるこのレポートは、個人に宛てたものということで長らくネット上には公開されていませんでした。ここではその貴重なアーカイブのなかから個人宛て部分やその他ご依頼者から送られた価格表、間取り図などを削除した抜粋版を特別に公開しています。30年余の研究と業界ウォッチング、そしてマンション愛あふれる三井健太氏ならではの客観的かつ具体的、誠実な助言のエッセンスをご覧ください。

三井健太のマンション評価レポート(抜粋版)・【ウエリス武蔵野関町(定期借地)】編

※三井健太のマンションマンションレポートについて

建物の評価ポイント

※レポートの評価ポイント解説・ポイント表は本レポート抜粋では割愛させていただきます。

総合点 59点(最高100点)

中の下:58以下(★★☆)/中の中:59~65(★★★)/中の上:66~72(★★★☆)/上の下:73~78(★★★★)/上の中:79~85(★★★★☆)/上の上:86以上(★★★★★)

三井健太の総合評価

リセールバリュー格付け:B

AA:最も高いリセール価値が期待される。A:比較的高いリセール価値が期待できる。B:あまり高いリセール価値は期待できない。C:リセール価値が低くなる恐れがある。D:リセール価値が著しく劣る覚悟がいる。

建物評価:

建物の評点59は中の中、5段階評価では★★★となります。これに立地条件の評価が加味されてマンションのトータル価値となります。建物評点(立地評価は含まない)は残念ながら平凡なものとなりました。特筆できる点も見当たらず、「可もなく不可もなし」と言わざるを得ません。無論、悪い物ではありませんが、優良マンションというわけでもありません。

間取り寸評:

個人情報の特定につながるおそれがありますので省略させていただきます。

立地評価:

マンションの価値を大きく左右するのは立地条件ですが、本物件の最大の弱点は駅からの距離(徒歩12分)です。距離があっても、それを補って余りある要素があればいいのですが、見当たりません。

例えば、駅からの長いアプローチの大半が商店街ロードであるとか、幅広で街路樹が美しい歩道が続くとか、現地に着くと今度は感動的な眺望、例えば横浜の港の見える丘公園のような高台にあってオーシャンビューが圧巻であるとか、緑豊かな大公園の最前列に建ち「まるで森の中のマンションといって過言ではないほどの自然林や公園に接する」といった環境の良さが必須です。このくらいのインパクトある代替条件がなければ、駅近マンションに優ることはないのです。東京の人は、大半が「利便性優先」主義だからです。

同じ立地条件同士の物件を比較するときは建物価値が格差を生みますが、その点でも格別なものでないだけにトータルの評価は厳しいものとならざるを得ません。

リセールバリュー:

マンション購入にあたっては、将来リセールするときの価値を購入時に想定する、若しくは考慮しておくということが大事です。いつなんどき、売却の必要が生じるか分からないからです。そのとき、できるだけスムーズに、かつ高く売りたいと考えるのが普通の感覚であり、少しでも価値の保存ができる物件を望まない人はいません。

売却の際、大きな弱点になるのが駅からの距離です。将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、⑤ブランド、⑥管理体制です。この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の弱点を補うことはできません。また、稀少価値の高い土地かどうかの観点で検討することも大事です。そして最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。

本物件をこの条件に照らすと、建物分野は「普通」レベル、立地条件の①は遠いことが低評価となりましょう。肝腎の価格ですが、本物件は定借なので、土地所有権付きに比べて20%前後安くなければランニングコストの差からバランスしません。本物件は相場の22%安なので高くはないのです。ただ、駅距離を勘案すると若干高いと言えますが、許容範囲かもしれません。

以上の考察から、10年後を想定した本物件のRV格付けは、平均的な「B」とさせて頂きました。「B」とは、東京都の平均的な価格維持率(=購入価格からの変動率。詳細は割愛)のキープは微妙という意味になります。注:10年超はタイミング次第で「C」もあり得ます。また、さらに年数を重ねれば、定借だけに「D」となって行くでしょう。

教えて三井先生

定期借地権付の物件は、一見割安に見えますが、将来性はどうなのでしょうか?
長い目で見たとき、定借物件の資産価値は、あるときから加速度的に低下し、最後はゼロとなる特殊なマンションです。しかし、本物件は70年契約なので、20年ほどまでは土地所有権付きマンションと変わらないと考えて良いかと思います。
どのくらい安ければお買い得と言えますか?
仮に同じ場所に同じ建物を立てた建てた場合と比較すると20%以上安くないとお買い得とは言えないでしょう。普通借地権マンションは、地代と固定資産税の差、自分のものであっても土地が借りものであるということから来る心理的な抵抗感(評価ダウン)から所有権マンションより10%安いことが適正な価格と考えますが、定期借地権マンションは、期限が来たら建物を解体して地主に返還する義務を負うのです。解体する費用も掛かるので「解体準備金」という積立も求められます。固定資産税より高い地代+解体準備金というランニングコストがかかり、期限が近づくに連れて価値が下がり、最後は0円になるマンションと分かっているものに所有権マンションと同額を払って購入する人はありません。普通借地権マンションより安い20%以上が妥当です。

建築・販売概要

◆マンション名/ウエリス武蔵野関町
◆所在地/東京都練馬区関町南四丁目698番6、698番5(登記地番)
◆用途地域/第一種中高層住居専用地域、近隣商業地域
◆交通/西武新宿線「武蔵関」駅徒歩12分
◆敷地面積/3,512.08㎡<一般定期借地権(賃借権・転貸借権)、存続期間:2087年5月まで70年>
◆建築面積/1,764.60㎡(建蔽率 %)
◆構造/鉄筋コンクリート造
◆階数/地上6階建て
◆総戸数/78戸
◆駐車場/36台(46%・内機械式台)(月額使用料/円)
◆建物完成予定日/平成29年5月竣工
◆売主/エヌ・ティ・ティ都市開発
◆施工会社/西武建設株式会社
◆管理会社/エヌ・ティ・ティ都市開発ビルサービス
◆管理費/13,210円~17,220円(@192円/㎡)・・・先着順受付 4戸の販売データ(以下、同じ)
◆修繕積立金/8,260円~10,760円(@120円/㎡)
◆解体準備金(月額)/4,512円~5,879円
◆修繕積立基金/536,990円~699,400円(65か月分相当)
◆地代/10,089円~13,146円
◆保証金/地代の24ヶ月分を預託(販売価格には含まれない)
◆専有面積帯/68.84m~89.70㎡
◆間取り/3LDK・4LDK
◆価格帯/4,168万円(内訳:権利金/6,148,078円・建物価格/32,899,928円・消費税/2,631,994円)~5,688万円(内訳:権利金/7,477,900円・建物価格/45,742,686円・消費税/3,659,414円)
(全体の平均坪単価 @180万円)・・・単純比較で相場の22%安。定借マンションとしては適正価格と言えそうです。
◆検討住戸/省略
◆周辺相場/武蔵関駅圏の過去5年間(2012年~2016年)の平均=@230万円
◆販売開始時期/完売
◆評価または調査日/平成29年1月13日

(本エントリの画像出典:ウエリス武蔵野関町公式Webページもしくは配布資料スキャン)
(※本エントリ内の@〇〇〇万円は特別な説明がない限り坪単価を表しています。)

 

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三井健太のマンションレポートアーカイブについて

マンションアドバイザー三井健太氏は、ご相談者様のご依頼により、「三井健太のマンションレポート」を作成しています。平均ページ数は28ページ、作成数はのべ2800になります。本マンションレポートアーカイブは、お客様のご依頼事項について秘匿を守りつつ、抜粋版をネット上に公開するものです。このマンション評価書の作成は新築・中古問わず作成しております。

三井健太氏との対面マンション購入相談とFPによる購入可能額判定とライフプランニング作成については、「住まいスタジアム」のご利用をご検討下さい。

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