【ザパークハウス中野タワー】三井健太レポート抜粋版 Vol.42

マンションアドバイザー三井健太氏が、ご依頼を元に毎回作成される「三井健太の(新築・中古)マンションレポート」。受け取った方の大半が「想像以上・期待を超えた」と感動されるこのレポートは、個人に宛てたものということで長らくネット上には公開されていませんでした。ここではその貴重なアーカイブのなかから個人宛て部分やその他ご依頼者から送られた価格表、間取り図などを削除した抜粋版を特別に公開しています。30年余の研究と業界ウォッチング、そしてマンション愛あふれる三井健太氏ならではの客観的かつ具体的、誠実な助言のエッセンスをご覧ください。

三井健太のマンション評価レポート(抜粋版)・【ザパークハウス中野タワー】編

※三井健太のマンションマンションレポートについて

建物の評価ポイント

※レポートの評価ポイント解説・ポイント表は本レポート抜粋では割愛させていただきます。

総合点71.5 点(最高100点)

中の下:58以下(★★☆)/中の中:59~65(★★★)/中の上:66~72(★★★☆)/上の下:73~78(★★★★)/上の中:79~85(★★★★☆)/上の上:86以上(★★★★★)

三井健太の総合評価

リセールバリュー格付け:B

AA:最も高いリセール価値が期待される。A:比較的高いリセール価値が期待できる。B:あまり高いリセール価値は期待できない。C:リセール価値が低くなる恐れがある。D:リセール価値が著しく劣る覚悟がいる。

建物評価:

建物の評点71.5は中の上、5段階評価では★★★☆となります。これに立地条件の評価が加味されてマンションのトータル価値となります。

建物評点は、高いレベルとなりましたが、もう一段上のランクに届かなかったのは、管理費・修繕費の高さが足を引っ張ったためです。建物価値は申し分ないレベルではあるのですが、管理費がなぜこんなに高いのか、机上の範囲では明確な理由が判明しません。@405円/㎡は首都圏平均@238円/㎡を大きく超えます。@150円程度高いだけと考えれば58㎡住戸で8700円なので、10年の合計なら100万円余しか違わないという見方もできるものの、タワーマンションは修繕費も高い傾向があるので、合計すると軽視できないところです。

ともあれ、24階建て178戸という規模は、周辺の建物に比べれば目立つことが明らかです。しかし駅前立地ではないので、ランドマーク的な存在感があるわけでもないのでしょう。

間取り寸評:

個人情報の特定につながるおそれがありますので省略させていただきます。

立地評価:

マンションの価値を大きく左右するのは立地条件ですが、本物件は駅から6分と遠くないうえ、中野ブロードウェイの終点付近に立地するので、駅からのアプローチの視点でも悪くないでしょうが、駅前立地に比べればインパクトは弱い印象です。

本物件の問題点は、価格の高さにあると言えます。最近2年の相場は@370万円なので、25%高となります。しかし、本物件に並ぶ価値ある物件は出ていない(特に100戸を超えるものはない)のです。タワー物件であること、ブランド力、中野ブロードウェイのそばという立地等を加味すると、割高ではないという見方も可能です。

また、築4年の「中野ツインマークタワー29階建て」は駅から2分、234戸のランドマーク的な物件ですが、この17階55㎡が7280万円(@436万円)で売り出し中です。仮に7000万円で成約したとして、これとの比較では、新築の検討住戸の価格に大差はなく、少しも高くないと言えるわけです。しかし、今の2年の相場自体が問題です。急激な価格上昇が中野エリアの再開発による価値の上昇を反映したものと言えるかどうかには大きな疑問が残ります。多分にバブル的要素の存在を感じるからです。

リセールバリュー:

マンション購入にあたっては、将来リセールするときの価値を購入時に想定する、若しくは考慮しておくということが大事です。いつなんどき、売却の必要が生じるか分からないからです。そのとき、できるだけスムーズに、かつ高く売りたいと考えるのが普通の感覚であり人情というものです。少しでも価値の保存ができる物件を望まない人はいません。

将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、⑤ブランド、⑥管理体制です。この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の弱点を補うことはできません。また、稀少価値の高い土地かどうかの観点で検討することも大事です。そして、最も大事な要素は価格です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。

本物件をこの条件に照らすと、立地条件の①も、建物分野の②~⑥も水準以上であることは確かですが、もうひとつインパクトに欠けるとも言えます。

肝腎の価格ですが、最近3年間は建築費上昇の影響を受けてマンション価格は急騰し、多少の差はあっても全ての物件が高値になってしまい、誰もが高値掴みを強いられてしまう時期に当たっています。本物件は、用地代も高かったに違いありませんが、建築費も高く、つまり例外ではないのだろうと推測できます。

以上の考察から、10年後を想定した本物件のRV格付けは、「B=あまり高いリセール価値は期待できない」とさせて頂きました。現地調査抜きの簡易評価ですので、ラフな点はご賢察・ご容赦願います。「B」とは、東京都の平均的な価格維持率(=購入価格からの変動率。)のキープは微妙という意味になります。

教えて三井先生

あの有名な中野ブロードウェイのそばのマンションなら価値が高いですよね?
そうですね。中野は近年ますます発展しました。学生さんも多いので昼から人手が多くにぎわっています。魅力的なショップや飲食店も多く、中野に住みたい人は多いですからね。
このマンションの問題点は価格の高さですか?
中野では駅のすぐそばにランドマーク的と言ってよいツインタワーがあるので、この物件はそれに次ぐ位置づけになりそうな価値あるものかもしれませんが、周囲の建物の切迫状態なども考慮すると割高な印象を持ちます。

建築・販売概要

◆マンション名/ザパークハウス中野タワー
◆所在地/東京都中野区中野5丁目194番1(登記地番)
◆用途地域/商業地域
◆交通/JR中央・総武線、東京メトロ東西線「中野」駅(北口)徒歩6分
◆敷地面積/1928.27㎡
◆建築面積/㎡(建蔽率 %)
◆構造/鉄筋コンクリート造※制震構造
◆階数/地上24階建て
◆総戸数/178戸(事業協力者住戸29戸含む)※他に事業協力者店舗4戸
◆駐車場/46台(26%・内機械式45台)(月額使用料/26,000円~33,000円)
◆建物完成日/平成29年7月竣工
◆売主/三菱地所レジデンス・首都圏不燃建築公社
◆施工会社/西松建設株式会社
◆管理会社/三菱地所コミュニティ
◆管理費/17,170円~53,490円(@405円/㎡)・・・先着順受付8戸の販売データ(以下、同じ)  第1期・2期136戸供給済み(ほぼ完売)
◆修繕積立金/5300~16,520円(@125円/㎡)
◆修繕積立基金/550,680~1,716,650円(104か月分相当)
◆専有面積帯/42.36~132.05㎡
◆間取り/1R~3LDK
◆価格帯/5,238万円~23,800万円(全体の平均坪単価 @459万円)・・・・直近の相場との単純比較では25%高、3年前の安定期の相場との比較では5割高となる
◆検討住戸/省略
◆周辺相場/中野駅圏の過去5年間(2011年~2016年6月)の平均=@348万円(2011~2013年は@300万円だった。2014~2015年は@370万円。2016年が@446万円。2016年の単価は90%を占める本物件によって形成されたもの。従って、最近2年の相場感は@370万円。3年前の相場は@300万円と見るべきである)
◆販売開始時期/完売
◆評価または調査日/平成28年9月1日

(本エントリの画像出典:ザパークハウス中野タワー公式Webページもしくは配布資料スキャン)
(※本エントリ内の@〇〇〇万円は特別な説明がない限り坪単価を表しています。)

 

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三井健太のマンションレポートアーカイブについて

マンションアドバイザー三井健太氏は、ご相談者様のご依頼により、「三井健太のマンションレポート」を作成しています。平均ページ数は28ページ、作成数はのべ2800になります。本マンションレポートアーカイブは、お客様のご依頼事項について秘匿を守りつつ、抜粋版をネット上に公開するものです。このマンション評価書の作成は新築・中古問わず作成しております。

三井健太氏との対面マンション購入相談とFPによる購入可能額判定とライフプランニング作成については、「住まいスタジアム」のご利用をご検討下さい。

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