【ディアナコート目黒】三井健太レポート抜粋版 Vol.52

マンションアドバイザー三井健太氏が、ご依頼を元に毎回作成される「三井健太の(新築・中古)マンションレポート」。受け取った方の大半が「想像以上・期待を超えた」と感動されるこのレポートは、個人に宛てたものということで長らくネット上には公開されていませんでした。ここではその貴重なアーカイブのなかから個人宛て部分やその他ご依頼者から送られた価格表、間取り図などを削除した抜粋版を特別に公開しています。30年余の研究と業界ウォッチング、そしてマンション愛あふれる三井健太氏ならではの客観的かつ具体的、誠実な助言のエッセンスをご覧ください。

三井健太のマンション評価レポート(抜粋版)・【ディアナコート目黒】編

※三井健太のマンションマンションレポートについて

建物の評価ポイント

※レポートの評価ポイント解説・ポイント表は本レポート抜粋では割愛させていただきます。

総合点 64.5点(最高100点)

中の下:58以下(★★☆)/中の中:59~65(★★★)/中の上:66~72(★★★☆)/上の下:73~78(★★★★)/上の中:79~85(★★★★☆)/上の上:86以上(★★★★★)

三井健太の総合評価

リセールバリュー格付け:B

AA:最も高いリセール価値が期待される。A:比較的高いリセール価値が期待できる。B:あまり高いリセール価値は期待できない。C:リセール価値が低くなる恐れがある。D:リセール価値が著しく劣る覚悟がいる。

建物評価:

建物の評点64.5は中の中、5段階評価では★★★となります。これに立地条件の評価が加味されてマンションのトータル価値となります。

建物評点(立地評価は含まない)は残念ながら平凡なものとなりました。この採点方式では、10点満点にしたい項目も5点を最高にしているので、ときどき実質が正しく反映されないことがあります。重点項目を加重して行くと中の中から中の上に上がることもあり、本物件はその典型的なケースです。つまり、点数以上の価値ある建物と見ました。

全体から受ける印象は、高級マンションです。しかし、物足りない点も少なくありません。駐車場比率の少なさ、エントランス部分が豪華さに欠ける点、植栽の不足、共用廊下の幅員の狭さ(普通レベル)などでしょうか。また、傾斜地に半分かかっている関係で半地下住戸も作らざるを得ない、すなわち高級マンションにふさわしくない条件の住戸が1戸や2戸ではない点も価値を下げてしまうのです。

マンションの価値は、後述しますが「差別化された(明確な差別感がある)物件であるか」にかかって来ます。本物件は率直に言わせていただくと、高級マンションを標榜しているのかもしれませんが、徹底されていない恨みが残る建物ですね。モリモト社に高級マンションを企画する能力が欠けているとは思いませんが、大手マンションデベロッパー(特に三菱地所、三井不動産)なら、このような企画はなかったかもしれないと感じます。

しかし、逆に言えば、大手はこの場所を敬遠したかもしれないとも思います。なぜなら高級マンション建設にふさわしくない敷地条件にあるからです。要するに、隣地建物が接近しすぎなのです。敷地にゆとりがなさ過ぎとも言えましょう。

間取り寸評:

個人情報の特定につながるおそれがありますので省略させていただきます。

立地評価:

マンションの価値を大きく左右するのは立地条件ですが、本物件の最大の長所は目黒駅からフラットアプローチで5分、山手通りや目黒通りに面していないという、望むべくもないロケーションにあることです。しかしながら、前面にマンションやホテルが接近して建つという欠点も有しています。これが致命的です。

高級高額マンションの買い手の立場では、前面に建物がないこと、あったとしても一定の距離があることを求めます。結局、ここは眺望や開放感、プライバシー性も求めないという買い手に限定されるマンション用地なのです。贅沢なことは言わず、山手線の目黒駅5分という利便性のみを求める購買層をターゲットとする物件ということになります。

目黒駅徒歩圏で幹線道路に面しないポジションの物件開発は殆ど不可能な現在、希少価値が高いということは言えます。しかし、問題は価格にあります。これ以上の贅沢は言わないという購買層が購入を検討するとき、中古物件を含めた近隣相場との比較で容認できる価格の限界というものがあると考えるからです。

近隣相場は特別なロケーションの物件を除き、坪単価400万円程度です。本物件の平均単価が推定通りなら(@580万円)、高すぎると言わざるを得ません。ちなみに、中古になれば無論もっと安いわけですが、駅5分程度で建物グレードが本物件レベルかどうか不明ですが、築10年未満に限定すると、安いもので@350万円、階数や広さなど優良な住戸が450万円で取引されています。

念のため補足しますが、中古物件で「築10年のパークタワー目黒(徒歩1分)」の22階住戸で74.35㎡が13,200万円(@587万円)で1年前に成約になっています。また、今年駅前の「ブリリアタワーズのNorthレジデンス35階」が早々と売りに出され、95.28㎡22,500万円(@781万円)でやはり成約していますが、これらは別格と捉えるほかないのです。

地域内競争という意味から、次の視点で本物件を見たとき、どのような印象になるでしょうか?

①差別化された(明確な差別感がある)物件であるか?
希少価値という表現でもよいのかもしれません。「隅田川テラス沿い」、「吉祥寺公園の最前列」、「皇居が一望」、「眼下にレインボーブリッジ」といった景観、「傘が要らない駅直結の立地」、「ターミナル駅へ徒歩2分」などといった交通利便性など立地条件の希少性がどれだけ高い物件かというチェックが必要です。
似たり寄ったりの外観が並ぶ中に、ひときわ光る個性的な外観デザインのマンション、14階以下のマンションが立ち並ぶエリアに50階建てのタワーマンション。前面道路から20メートルも距離がある位置にエントランスがあって居住者以外は近寄りがたい雰囲気のマンションなど、建物の形状や規模などで周囲のマンションに圧倒的な差異を創り出している物件なのかどうかをチェックすることです。

②感動を与えてくれる(与え得る)要素がある物件か?
結局のところ、売却に際して内見者をいかに感動させるか(感動してくれるか)という視点で購入しようとしているマンションを見ることなのです。感動要因が数多く、つまり「すごい・素敵」を連発させられるかがカギになるというわけです。たくさんの感動を与えることができるマンションなら、売り出した価格から殆ど値下げすることなく(希望価格で)、しかも短時間で売却が実現できるのです。

本物件は、「場所は良し」とする人が圧倒的に多いことでしょう。しかし、住戸単位に見て行くと敬遠する人が大半ではないでしょうか?条件の良い一部の住戸は支持を得られるでしょうが、最後の壁は価格です。いくら条件が良くても、近隣相場からかけ離れていれば買い手はつきません。新築分譲時の同物件内の比較では安い住戸も、条件が悪いから安いのであって、いざ売却というときは、近隣との比較で値が決まるのです。

価値ある住戸かどうかの判断は慎重に行うことが重要です。当職の見解としては、総合的に見て良い物件の部類ですが、価格が問題と思います。

リセールバリュー:

マンション購入にあたっては、将来リセールするときの価値を購入時に想定する、若しくは考慮しておくということが大事です。永住するつもりという人も、いつなんどき、売却の必要が生じるか分からないからです。そのとき、できるだけスムーズに、かつ高く売りたいと考えるのが普通の感覚であり、少しでも価値の保存ができる物件を望まない人はいません。※ここは大事なポイントです。

将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、⑤ブランド、⑥管理体制です。この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の弱点を補うことはできません。

そして最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。

本物件をこの条件に照らすと、①、②、③、⑥は良いとしても④、⑤は「普通」です。

肝腎の価格ですが、最近4年間は建築費上昇・地価上昇の影響を受けてマンション価格は急騰し、多少の差はあっても全ての物件が高値になってしまい、誰もが高値掴みを強いられてしまう時期に当たっています。本物件も例外ではなく、他社並みどころかはるかに高いのです。補足しますが、ブリリア目黒タワーズは全く別格の物件なので、これは指標になりません。

以上の考察から、本物件のRV格付けは、平均的な「B」とさせて頂きました。「B」とは、東京都の平均的な価格維持率(=購入価格からの変動率)のキープは微妙という意味になります。地域の平均とはどのくらいか、そこが問題ですが、「将来価格の予測」レポートの中で明らかにしたいと思います。

教えて三井先生

目黒駅から5分の好立地・駅からフラットアプローチ・閑静な立地と来たら、最高のマンションと言えませんか?
確かに、そうですね。同じ5分圏のマンションと比べてどうかというのが検討課題になります。現在販売中のマンションには並ぶものがなければ食指が動くでしょう。このとき気をつけたいのは、過去の物件のうち、少なくとも築10年以内の物件が競争相手になるという点です。つまり、リセールバリューを考えることが大事です。また、価格水準についても点検しなければなりません。どんなに素晴らしい物件でも、その価値以上の高値で買ってしまうと、期待したほど値上がりしなかったということになるからです。

建築・販売概要

◆マンション名/ディアナコート目黒
◆所在地/東京都目黒区目黒1丁目5番10他、東京都品川区上大崎2丁目639番11号他(登記地番)
◆用途地域/第1種中高層住居専用地域
◆交通/JR山手線「目黒」駅、東急目黒線「目黒」駅、東京メトロ南北線「目黒」駅、都営三田線「目黒」駅より徒歩5分
◆敷地面積/2,380.45㎡
◆建築面積/1,350.15㎡(建蔽率 %)
◆構造/鉄筋コンクリート造
◆階数/地上7階建て(建築基準法上 地下2階地上5階建)
◆総戸数/89戸
◆駐車場/22台(19%・内機械式台)(月額使用料/円)
◆建物完成予定日/平成31年8月下旬予定
◆引き渡し予定日/平成31年9月下旬予定
◆売主/株式会社モリモト
◆施工会社/東亜建設工業株式会社
◆管理会社/株式会社モリモトクオリティ
◆管理費/Lタイプ:16,378円(@304円/㎡)・・・先着順受付住戸の販売データ(以下、同じ)
◆修繕積立金/Lタイプ:6,470円(@120円/㎡)
◆修繕積立基金/不明(か月分相当)
◆専有面積帯/32.04m?~87.07㎡
◆間取り/1LDK~3LDK
◆価格帯/(平均坪単価 推定 @580万円)
◆検討住戸/省略
◆周辺相場/2015年8月発売「リビオ目黒ザプレイス52戸」徒歩7分=@400万円・2016年7月発売「シティハウス目黒ザツインサウス棟107戸」徒歩10分=@420万円(平均45㎡)・2017年7月発売「ザマジェスティコート目黒150戸」徒歩8分=@380万円(平均56㎡)・グランドヒルズ目黒一丁目平成30年3月下旬販売開始予定 90.89~120.53㎡ 平成30年10月末予定・・・価格不明
◆販売開始時期/先着受付中 
◆評価または調査日/平成30年3月1日

(本エントリの画像出典:ディアナコート目黒公式Webページもしくは配布資料スキャン)
(※本エントリ内の@〇〇〇万円は特別な説明がない限り坪単価を表しています。)

 

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三井健太のマンションレポートアーカイブについて

マンションアドバイザー三井健太氏は、ご相談者様のご依頼により、「三井健太のマンションレポート」を作成しています。平均ページ数は28ページ、作成数はのべ2800になります。本マンションレポートアーカイブは、お客様のご依頼事項について秘匿を守りつつ、抜粋版をネット上に公開するものです。このマンション評価書の作成は新築・中古問わず作成しております。

三井健太氏との対面マンション購入相談とFPによる購入可能額判定とライフプランニング作成については、「住まいスタジアム」のご利用をご検討下さい。

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