【ルジェンテ武蔵小山】三井健太レポート抜粋版 Vol.55

マンションアドバイザー三井健太氏が、ご依頼を元に毎回作成される「三井健太の(新築・中古)マンションレポート」。受け取った方の大半が「想像以上・期待を超えた」と感動されるこのレポートは、個人に宛てたものということで長らくネット上には公開されていませんでした。ここではその貴重なアーカイブのなかから個人宛て部分やその他ご依頼者から送られた価格表、間取り図などを削除した抜粋版を特別に公開しています。30年余の研究と業界ウォッチング、そしてマンション愛あふれる三井健太氏ならではの客観的かつ具体的、誠実な助言のエッセンスをご覧ください。

三井健太のマンション評価レポート(抜粋版)・【ルジェンテ武蔵小山】編

※三井健太のマンションマンションレポートについて

建物の評価ポイント

※レポートの評価ポイント解説・ポイント表は本レポート抜粋では割愛させていただきます。

総合点 62点(最高100点)

中の下:58以下(★★☆)/中の中:59~65(★★★)/中の上:66~72(★★★☆)/上の下:73~78(★★★★)/上の中:79~85(★★★★☆)/上の上:86以上(★★★★★)

三井健太の総合評価

リセールバリュー格付け:B

AA:最も高いリセール価値が期待される。A:比較的高いリセール価値が期待できる。B:あまり高いリセール価値は期待できない。C:リセール価値が低くなる恐れがある。D:リセール価値が著しく劣る覚悟がいる。

建物評価:

建物の評点62は中の中、5段階評価では★★★となります。これに立地条件の評価が加味されてマンションのトータル価値となります。

建物評点(立地評価は含まない)は残念ながら平凡なものとなりました。根本要因は59戸しかない規模にあります。スケールメリットがなく、付加価値が設けられないためです。特筆しておかなければならないのは、小規模マンションは存在感に欠けるという点です。威風堂々の建物の方が価値は高く、周囲の建物の列に埋もれてしまう建物は高く評価することはできないのです。エントランスなども天井が高く広くて豪華とはなりにくいはずです。

小型マンションでも高得点が付く例はありますが、デザイン性、外壁からエントランスの床・壁・天井の仕上げ材、エレベーターのグレード、室内のスペックまで、ありとあらゆる点が違います。無論、価格も著しく高いのですが、それでも市場性を失わないのは、富裕層に人気の高いブランド地などに立地するからです。

マンションの価値は、後述しますが「差別化された(明確な差別感がある)物件であるか」にかかって来ます。本物件は率直に言わせていただくと、「可もなく不可もなし」です。結局、小規模ゆえの2点項目が足を引っ張った格好ですね。悪い物ではありませんが、優良マンションからは遠いと言うほかありません。

しかし、そのような場合でも駅に2~3分といった利便性があれば建物の平凡さを補ってくれるのですが、その点も十分とは言えません。駅6分の近さ、活気ある商店街、人気が高まっている武蔵小山という街、単身者にとって悪い選択ではないでしょう。ただし、住戸選定は慎重に!!

間取り寸評:

個人情報の特定につながるおそれがありますので省略させていただきます。

立地評価:

マンションの価値を大きく左右するのは立地条件ですが、本物件は「遠からず近からず」で、インパクト不足というほかありません。武蔵小山は大規模な商店街が有名ですし、暮らしやすい街であることに異論はないと思います。

マクロ的にも、人気の街(住みたい街ランキングの上位)のようです。その意味では好立地と言えるでしょう。マンションの価値は、駅に近い・環境が良いというミクロの条件も大事なのですが、それ以前に「街の魅力・人気度・将来性」というマクロの尺度が大事なのです。

地域内競争という意味から、次の視点で本物件を見たとき、どのような印象になるでしょうか?
①差別化された(明確な差別感がある)物件であるか?
希少価値という表現でもよいのかもしれません。「隅田川テラス沿い」、「吉祥寺公園の最前列」、「皇居が一望」、「眼下にレインボーブリッジ」といった景観、「傘が要らない駅直結の立地」、「ターミナル駅へ徒歩2分」などといった交通利便性など立地条件の希少性がどれだけ高い物件かというチェックが必要です。
似たり寄ったりの外観が並ぶ中に、ひときわ光る個性的な外観デザインのマンション、14階以下のマンションが立ち並ぶエリアに50階建てのタワーマンション。前面道路から20メートルも距離がある位置にエントランスがあって居住者以外は近寄りがたい雰囲気のマンションなど、建物の形状や規模などで周囲のマンションに圧倒的な差異を創り出している物件なのかどうかをチェックすることです。

②感動を与えてくれる(与え得る)要素がある物件か?
結局のところ、売却に際して内見者をいかに感動させるか(感動してくれるか)という視点で購入しようとしているマンションを見ることなのです。感動要因が数多く、つまり「すごい・素敵」を連発させられるかがカギになるというわけです。たくさんの感動を与えることができるマンションなら、売り出した価格から殆ど値下げすることなく(希望価格で)、しかも短時間で売却が実現できるのです。

上記に照らしてよく考えてみましょう。

リセールバリュー:

マンション購入にあたっては、将来リセールするときの価値を購入時に想定する、若しくは考慮しておくということが大事です。永住するつもりという人も、いつなんどき、売却の必要が生じるか分からないからです。そのとき、できるだけスムーズに、かつ高く売りたいと考えるのが普通の感覚であり、少しでも価値の保存ができる物件を望まない人はいません。

将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、⑤ブランド、⑥管理体制です。この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の弱点を補うことはできません。また、稀少価値の高い土地かどうかの観点で検討することも大事です。そして最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。

本物件をこの条件に照らすと、建物分野の②~⑥も、立地条件の①ももうひとつインパクトに欠けるものです。

肝腎の価格ですが、最近4年間は建築費上昇・地価上昇の影響を受けてマンション価格は急騰し、多少の差はあっても全ての物件が高値になってしまい、誰もが高値掴みを強いられてしまう時期に当たっています。本物件も例外ではなく、他社並みの高さです。

以上の考察から、本物件のRV格付けは、平均的な「B」とさせて頂きました。現地調査抜きの簡易評価ですので、ラフな点はご賢察・ご容赦願います。「B」とは、地域の平均的な価格維持率(=購入価格からの変動率)のキープは微妙という意味になります。地域の平均とはどのくらいか、そこが問題ですが、「将来価格の予測」はサービスの枠を超えますのでご容赦ください。

教えて三井先生

日当たりも眺望も全く期待できない住戸もあるのですね。
商業地では、しばしば悪条件の住戸が誕生します。これは事実です。
そのようなマンションは、リセール価値はどうなってしまうのですか?
中古の売却は、内覧した買い手が軽い感動を覚えるかがカギです。マンションの近くまで来たとき、大きく格好の良いマンションかどうか、エントランスが広く豪華であるか、売り住戸に入ったときも同様で、「想像していたより素敵でした」と言ってくれるかどうかなどが大事です。見学者の中には、日当たり・眺望を気にしない人もあるでしょうから、他の面で感動する要素があれば買ってくれるかもしれません。しかし、眺望はともかくも、日当たりを重視する人が多いので、日当たりの悪い住戸は売れない可能性が高いでしょう。売れないときは価格を下げて行くしかないのです。最後は、「他の物件より安いから買うことにした」と言わしめる安値で訴求するしかありません。

建築・販売概要

◆マンション名/ルジェンテ武蔵小山
◆所在地/東京都品川区荏原3丁目129番20(登記地番)
◆用途地域/商業地域
◆交通/東急目黒線「武蔵小山」駅徒歩6分
◆敷地面積/550.16㎡
◆建築面積/㎡(建蔽率 %)
◆構造/鉄筋コンクリート造
◆階数/地上14階建て
◆総戸数/59戸(地権者住戸16戸含む)
◆駐車場/6台(10.2%・内機械式5台)
◆建物完成予定日/平成30年10月下旬予定
◆売主/東急リバブル株式会社
◆施工会社/株式会社増岡組
◆管理会社/株式会社東急コミュニティー
◆管理費/Eタイプ:10,300円(@265円/㎡)・・・予告広告の概要(以下、同じ)
◆修繕積立金/Eタイプ:5,100円(@131円/㎡)
◆修繕積立基金/Eタイプ:256,100円(50か月分相当)
◆専有面積帯/33.14㎡~54.68㎡
◆間取り/1LDK・1LDK+S・2LDK
◆価格帯/(平均坪単価 推定 @410万円)・・・相場が急激に上がってしまったため、単純比較では本物件も高くはないのですが・・・
◆検討住戸/省略
◆周辺相場/2017年11月発売「パークシティ武蔵小山ザタワー628戸」1分=@460万円・2017年3月「サンクレイドル目黒林試の森21戸」徒歩10分=@390万円(平均48㎡)・2016年11月「インプレストコア武蔵小山75戸」徒歩7分=@400万円(平均37㎡)
◆販売開始時期/平成30年8月中旬 第2期販売開始予定 
◆評価または調査日/平成30年4月30日

(本エントリの画像出典:ルジェンテ武蔵小山公式Webページもしくは配布資料スキャン)
(※本エントリ内の@〇〇〇万円は特別な説明がない限り坪単価を表しています。)

 

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三井健太のマンションレポートアーカイブについて

マンションアドバイザー三井健太氏は、ご相談者様のご依頼により、「三井健太のマンションレポート」を作成しています。平均ページ数は28ページ、作成数はのべ2800になります。本マンションレポートアーカイブは、お客様のご依頼事項について秘匿を守りつつ、抜粋版をネット上に公開するものです。このマンション評価書の作成は新築・中古問わず作成しております。

三井健太氏との対面マンション購入相談とFPによる購入可能額判定とライフプランニング作成については、「住まいスタジアム」のご利用をご検討下さい。

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