【グランドメゾン新宿曙橋】三井健太レポート抜粋版 Vol.59

マンションアドバイザー三井健太氏が、ご依頼を元に毎回作成される「三井健太の(新築・中古)マンションレポート」。受け取った方の大半が「想像以上・期待を超えた」と感動されるこのレポートは、個人に宛てたものということで長らくネット上には公開されていませんでした。ここではその貴重なアーカイブのなかから個人宛て部分やその他ご依頼者から送られた価格表、間取り図などを削除した抜粋版を特別に公開しています。30年余の研究と業界ウォッチング、そしてマンション愛あふれる三井健太氏ならではの客観的かつ具体的、誠実な助言のエッセンスをご覧ください。

三井健太のマンション評価レポート(抜粋版)・【グランドメゾン新宿曙橋】編

※三井健太のマンションマンションレポートについて

建物の評価ポイント

※レポートの評価ポイント解説・ポイント表は本レポート抜粋では割愛させていただきます。

総合点 60点(最高100点)

中の下:58以下(★★☆)/中の中:59~65(★★★)/中の上:66~72(★★★☆)/上の下:73~78(★★★★)/上の中:79~85(★★★★☆)/上の上:86以上(★★★★★)

三井健太の総合評価

リセールバリュー格付け:B

AA:最も高いリセール価値が期待される。A:比較的高いリセール価値が期待できる。B:あまり高いリセール価値は期待できない。C:リセール価値が低くなる恐れがある。D:リセール価値が著しく劣る覚悟がいる。

建物評価:

建物の評点60は中の中、5段階評価では★★★となります。これに立地条件の評価が加味されてマンションのトータル価値となります。

建物評点(立地評価は含まない)は残念ながら平凡なものとなりました。根本要因は35戸しかない規模にあります。スケールメリットがなく、付加価値が設けられないためです。小規模物件は管理費の高さというデメリットを生み出します。

特筆しておかなければならないのは、小規模マンションは存在感に欠けるという点です。威風堂々の建物の方が価値は高く、周囲の建物の列に埋もれてしまう建物は高く評価することはできないのです。本物件はワンフロアに3戸のみの狭い面積で13階建てなので、細身のプロポーションになるはずです。存在感に欠けるというほかありません。

勿論、小型マンションでも高得点が付く例はありますが、デザイン性、外壁からエントランスの床・壁・天井の仕上げ材、エレベーターのグレード、室内のスペックまで、ありとあらゆる点が違います。無論、価格も著しく高いのですが、それでも市場性を失わないのは、富裕層に人気の高いブランド地などに立地するからです。

マンションの価値は、後述しますが「差別化された(明確な差別感がある)物件であるか」にかかって来ます。本物件は室内の設備・仕様では標準以上と感じる部分がありますが、マンションの価値判断ではさほど重要ではありません。室内は売却時には劣化してしまううえ、買い手もリフォームを前提にするからです。重要なのは外形的な部分です。規模、外観デザインなどの差別感が評価対象として大きいのです。吹き抜けのラウンジや、エントランス周りのデザイン性は良いとは思いますが、小ぶりで豪華さには遠いように思います。

結局、本物件は小規模ゆえの1・2点項目が足を引っ張った格好ですね。悪い物ではありませんが、優良マンションからはかなり遠いと言うほかありません。

間取り寸評:

個人情報の特定につながるおそれがありますので省略させていただきます。

立地評価:

マンションの価値を大きく左右するのは立地条件ですが、本物件の最大の長所・かつ強みは駅から徒歩1分の距離にあります。

ただ、マクロ的な見方で曙橋は魅力に乏しい駅です。将来のリセールを考えたとき、あまり期待できないのです。マンションの価値は、駅に近い・環境が良いというミクロの条件も大事なのですが、それ以前に「街の魅力・人気度・将来性」というマクロの尺度が大事です。

とはいえ、四谷三丁目駅も牛込柳町駅も徒歩圏になりますし、新宿三丁目駅も市ヶ谷駅も隣という点などから、都心=便利という評価にはなるのです。結局、その評価は他の物件にも当てはまるわけですから、最終的には地域内競争という視点が必要になって来ます。

地域内競争という視点、この場合は、ピンポイントの立地条件(例えば隣が公園か、河川か、高速道路か、両脇が既存マンションか、工場かといった環境チェック)と、検討マンションの建物価値が格差を生みます。建物価値とは、豪華マンションか安物マンションか、ブランドマンションかノンブランドかといったことです。

次の観点で評価してみましょう。

①差別化された(明確な差別感がある)物件であるか?
似たり寄ったりの外観が並ぶ中に、ひときわ光る個性的な外観デザインのマンション、14階以下のマンションが立ち並ぶエリアに50階建てのタワーマンション。前面道路から20メートルも距離がある位置にエントランスがあって居住者以外は近寄りがたい雰囲気のマンションなど、建物の形状や規模などで周囲のマンションに圧倒的な差異を創り出している物件なのかどうかをチェックすることです。

②感動を与えてくれる(与え得る)要素がある物件か?
結局のところ、売却に際して内見者をいかに感動させるか(感動してくれるか)という視点で購入しようとしているマンションを見ることなのです。感動要因が数多く、つまり「すごい・素敵」を連発させられるかがカギになるというわけです。たくさんの感動を与えることができるマンションなら、売り出した価格から殆ど値下げすることなく(希望価格で)、しかも短時間で売却が実現できるのです。

居住性や好みの問題、個人的な事情を抜きにして、あくまで資産性の観点だけで言えば、本物件は残念ながらピンポイントの立地は良いとしても、建物価値の面からは強みはないのです。

リセールバリュー:

マンション購入にあたっては、将来リセールするときの価値を購入時に想定する、若しくは考慮しておくということが大事です。永住するつもりという人も、いつなんどき、売却の必要が生じるか分からないからです。そのとき、できるだけスムーズに、かつ高く売りたいと考えるのが普通の感覚であり、少しでも価値の保存ができる物件を望まない人はいません。※ここは大事なポイントです。

将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境。マクロ的な人気度)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、⑤ブランド、⑥管理体制です。この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。

逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の弱点を補うことはできません。また、希少価値の高い土地かどうかの観点で検討することも大事です。そして最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。

本物件をこの条件に照らすと、①の立地条件と⑤、⑥は良いとしても、建物分野の②、③、④の一部は「普通」か「普通以下」です。

肝腎の価格ですが、最近4年間は建築費上昇・地価上昇の影響を受けてマンション価格は急騰し、多少の差はあっても全ての物件が高値になってしまい、誰もが高値掴みを強いられてしまう時期に当たっています。本物件も例外ではなく、他社並みの高さです。

以上の考察から、本物件のRV格付けは、平均的な「B」とさせて頂きました。「B」とは、地域の平均的な価格維持率(=購入価格からの変動率)のキープは微妙という意味になります。地域の平均とはどのくらいか、そこが問題ですが、「将来価格の予測」はサービスの枠を超えますのでご容赦ください。

教えて三井先生

都心で便利な場所のようで、DINKS向きマンションとしてはとても良いと思うのですが。
そうですね。駅徒歩1分ですし、丸ノ内線の四谷三丁目まで歩いてもそう遠くないロケーションですから。この辺りの大きな駅は四谷ですが、そこにはちょっと距離があります。そこが、逆に手頃な価格の分譲になっているとも言えます。
マンションの価値としても維持できますね!
そうですね。駅1分という利便性は価値あるものです。これは何十年経っても色あせないものです。

建築・販売概要

◆マンション名/グランドメゾン新宿曙橋
◆所在地/東京都新宿区住吉町105番(登記地番)
◆用途地域/商業地域
◆交通/都営新宿線「曙橋」駅徒歩1分・東京メトロ丸ノ内線「四谷三丁目」駅徒歩7分
◆敷地面積/370.03㎡
◆建築面積/237.06㎡(建蔽率 %)
◆構造/鉄筋コンクリート造
◆階数/地上13階建て
◆総戸数/35戸
◆駐車場/3台(8.5%・内機械式台)(月額使用料/円)
◆建物完成予定日/2019年6月下旬
◆売主/積水ハウス株式会社
◆施工会社/株式会社松尾工務店
◆管理会社/積和不動産株式会社
◆管理費/19,700円(@367円/㎡)・・・第2期4次(最終期) の販売データ(以下、同じ) 2018年3月発売
◆修繕積立金/8,100円(@150円/㎡)
◆修繕積立基金/648,000円(80か月分相当)
◆専有面積帯/53.70㎡
◆間取り/2LDK
◆価格帯/(平均坪単価 @420万円)・・・周辺物件と単純比較では高くない印象です。
◆検討住戸/省略
◆周辺相場/2017年11月発売「シティハウス四谷坂町43戸」徒歩5分=@400万円・2017年6月発売「パークホームズ四谷ザレジデンス49戸」徒歩6分=@440万円・2018年2月発売「リビオ神楽坂35戸」牛込柳町5分=@380万円・2017年2月発売「ジオ四谷三栄町61戸」四谷三丁目6分=@460万円
◆販売開始時期/先着順申込受付中
◆評価または調査日/平成30年7月5日

(本エントリの画像出典:グランドメゾン新宿曙橋公式Webページもしくは配布資料スキャン)
(※本エントリ内の@〇〇〇万円は特別な説明がない限り坪単価を表しています。)

 

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三井健太のマンションレポートアーカイブについて

マンションアドバイザー三井健太氏は、ご相談者様のご依頼により、「三井健太のマンションレポート」を作成しています。平均ページ数は28ページ、作成数はのべ2800になります。本マンションレポートアーカイブは、お客様のご依頼事項について秘匿を守りつつ、抜粋版をネット上に公開するものです。このマンション評価書の作成は新築・中古問わず作成しております。

三井健太氏との対面マンション購入相談とFPによる購入可能額判定とライフプランニング作成については、「住まいスタジアム」のご利用をご検討下さい。

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