【プラウド練馬中村橋ガーデンテラス】三井健太レポート抜粋版 Vol.67

マンションアドバイザー三井健太氏が、ご依頼を元に毎回作成される「三井健太の(新築・中古)マンションレポート」。受け取った方の大半が「想像以上・期待を超えた」と感動されるこのレポートは、個人に宛てたものということで長らくネット上には公開されていませんでした。ここではその貴重なアーカイブのなかから個人宛て部分やその他ご依頼者から送られた価格表、間取り図などを削除した抜粋版を特別に公開しています。30年余の研究と業界ウォッチング、そしてマンション愛あふれる三井健太氏ならではの客観的かつ具体的、誠実な助言のエッセンスをご覧ください。

三井健太のマンション評価レポート(抜粋版)・【プラウド練馬中村橋ガーデンテラス】編

※三井健太のマンションマンションレポートについて

建物の評価ポイント

※レポートの評価ポイント解説・ポイント表は本レポート抜粋では割愛させていただきます。

総合点 67.5点(最高100点)

中の下:58以下(★★☆)/中の中:59~65(★★★)/中の上:66~72(★★★☆)/上の下:73~78(★★★★)/上の中:79~85(★★★★☆)/上の上:86以上(★★★★★)

三井健太の総合評価

リセールバリュー格付け:B

AA:最も高いリセール価値が期待される。A:比較的高いリセール価値が期待できる。B:あまり高いリセール価値は期待できない。C:リセール価値が低くなる恐れがある。D:リセール価値が著しく劣る覚悟がいる。

建物評価:

建物の評点67.5は中の上、5段階評価では★★★☆となります。これに立地条件の評価が加味されてマンションのトータル価値となります。

建物評点(立地評価は含まない)は大手マンションとしては残念ながら平凡なものとなりました。特筆できる項目が少ない建物です。

規格型マンションの施工で最も強みを持つゼネコンが長谷工コーポレーションです。しかし、商品企画を主導するのは、あくまで売主なのでゼネコンは無関係です。

とはいえ、枝葉末節の部分、目に見えない部分で売主が長谷工の提案する設計を容認し、ローコストマンションが出来上がってしまう場合があるのも事実です。

本物件は、長谷工提案の部分が少なからずある印象が強いのです。マンションの価値は、後述しますが「差別化された(明確な差別感がある)物件であるか」にかかって来ます。

本物件は率直に言わせていただくと、ありきたりなのです。ブランドマンションらしくバランスの取れた建物ですが、優良マンションからは遠いと言うほかありません。

しかし、そのような場合でも駅に2~3分といった利便性があれば建物の平凡さを補ってくれるのですが、その点も不十分です。

間取り寸評:

個人情報の特定につながるおそれがありますので省略させていただきます。

立地評価:

マンションの価値を大きく左右するのは立地条件ですが、本物件の最大の弱点は駅から徒歩11分の距離です。距離があっても、それを補って余りある要素があればいいのですが、見当たりません。

駅からの長いアプローチの大半が商店街ロードであるとか、幅広で街路樹が美しい歩道が続くとか、現地に着くと今度は感動的な眺望、例えば横浜の港の見える丘公園のような高台にあってオーシャンビューが圧巻であるとか、緑豊かな大公園の最前列に建ち「まるで森の中のマンションといって過言ではないほどの自然林や公園に接する」といった環境の良さが必須です。

このくらいのインパクトある代替条件がなければ、駅近マンションに優ることはないのです。東京の人は、大半が「利便性優先」主義だからです。

また、マクロ的な見方で中村橋は魅力に乏しい駅です。中村橋は生活の支障が全くない街と認識していますが、将来のリセールを考えたとき、人気度の観点から、多くは望めないのです。

マンションの価値は、駅に近い・環境が良いというミクロの条件も大事なのですが、それ以前に「街の魅力・人気度・将来性」というマクロの尺度が大事です。

地域内競争という観点からも検討しなければなりません。この場合は、ピンポイントの立地条件(例えば隣が公園か、河川か、高速道路か、両脇が既存マンションか、工場かといった環境チェック)と、検討マンションの建物価値が格差を生みます。

建物価値とは、豪華マンションか安物マンションか、ブランドマンションかノンブランドかといったことです。

次の観点で評価してみましょう。

①差別化された(明確な差別感がある)物件であるか?
希少価値という表現でもよいのかもしれません。「隅田川テラス沿い」、「吉祥寺公園の最前列」、「皇居が一望」、「眼下にレインボーブリッジ」といった景観、「傘が要らない駅直結の立地」、「ターミナル駅へ徒歩2分」などといった交通利便性など立地条件の希少性がどれだけ高い物件かというチェックが必要です。

似たり寄ったりの外観が並ぶ中に、ひときわ光る個性的な外観デザインのマンション、14階以下のマンションが立ち並ぶエリアに50階建てのタワーマンション。前面道路から20メートルも距離がある位置にエントランスがあって居住者以外は近寄りがたい雰囲気のマンションなど、建物の形状や規模などで周囲のマンションに圧倒的な差異を創り出している物件なのかどうかをチェックすることです。

②感動を与えてくれる(与え得る)要素がある物件か?
結局のところ、売却に際して内見者をいかに感動させるか(感動してくれるか)という視点で購入しようとしているマンションを見ることなのです。感動要因が数多く、つまり「すごい・素敵」を連発させられるかがカギになるというわけです。

たくさんの感動を与えることができるマンションなら、売り出した価格から殆ど値下げすることなく(希望価格で)、しかも短時間で売却が実現できるのです。

居住性や好みの問題、個人的な事情を抜きにして、あくまで資産性の観点だけで言えば、本物件は残念ながらピンポイントの立地も建物価値の面からも強みはないのです。唯一の魅力は、価格が安いことだけというほかありません。

リセールバリュー:

マンション購入にあたっては、将来リセールするときの価値を購入時に想定する、若しくは考慮しておくということが大事です。永住するつもりという人も、いつなんどき、売却の必要が生じるか分からないからです。

そのとき、できるだけスムーズに、かつ高く売りたいと考えるのが普通の感覚であり、少しでも価値の保存ができる物件を望まない人はいません。※ここは大事なポイントです。

売却の際、大きな弱点になるのが駅からの距離です。将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境。マクロ的な人気度)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、⑤ブランド、⑥管理体制です。

この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の弱点を補うことはできません。

また、希少価値の高い土地かどうかの観点で検討することも大事です。そして最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。

本物件をこの条件に照らすと、建物分野の②~⑥は良いとしても、立地条件の①に問題があります。

肝腎の価格ですが、最近4年間は建築費上昇・地価上昇の影響を受けてマンション価格は急騰し、多少の差はあっても全ての物件が高値になってしまい、誰もが高値掴みを強いられてしまう時期に当たっています。
本物件も例外ではないのです。

単純比較では安いのですが、駅からの距離を考慮すると安くはありません。駅から遠い土地は安いからです。安いのは、需要が少ないことを意味します。

しかし、ここで疑問が湧くはずです。購入価格が安ければ将来の売却価格が低くても、損失は大きくないのではという疑問です。ところが、実はそうでもないのです。

分かりやすく説明すると、100円で買った商品は20年先に50円になり、1000円の商品は逆に1500円になるといったことが不動産では起こります。

地域の差、立地の差で生まれる結果です。安いエリアには需要が少ないため、中古も人気があまりなく、安くなってしまうことが多いのです。従って、安いマンションはできるだけ避けた方がよろしいのです。

以上の考察から、本物件のRV格付けは、平均的な「B」とさせて頂きました。現地調査抜きの簡易評価ですので、ラフな点はご賢察・ご容赦願います。「B」とは、地域の平均的な価格維持率(=購入価格からの変動率)のキープは微妙という意味になります。

地域の平均とはどのくらいか、そこが問題ですが、「将来価格の予測」は無料サービスの枠を超えますのでご容赦ください

教えて三井先生

用途地域が準工業地域(特別工業地区)というのが気になります。
都市計画で線引きして、このエリアは工場地帯に誘導しようとした時代があったのですね。このマンションの敷地も何かの工場だったのでしょう。マンションの多くは、元・準工業や工業地域なのです。つまり、実態として住宅街に大きく変貌した可能性が高いエリアというわけです。
駅から11分というのはどう思いますか。
リセールには不利な条件というのは否めません。その代わり、価格が安いというメリットもありますね。予算との兼ね合いから選択する人がいてもおかしなことではありません。

建築・販売概要

◆マンション名/プラウド練馬中村橋ガーデンテラス
◆所在地/東京都練馬区貫井五丁目1092-1((登記地番)
◆用途地域/準工業地域(特別工業地区)
◆交通/西武池袋線 「中村橋」駅 徒歩11分
◆敷地面積/4,100.47㎡
◆建築面積/㎡(建蔽率 %)
◆構造/鉄筋コンクリート造
◆階数/地上7階建て
◆総戸数/109戸
◆駐車場/40台(37%・内機械式39台)(月額使用料/円)
◆入居時期/2019年3月下旬 (予定)
◆売主/野村不動産・三越伊勢丹不動産
◆施工会社/長谷工コーポレーション
◆管理会社/野村不動産パートナーズ
◆管理費/Dタイプ:15,500円(@214円/㎡)・・・(予告広告) のデータ(以下、同じ) ※2018年6月発売
◆修繕積立金/Dタイプ:9,860円(@136円/㎡)◆修繕積立基金/Dタイプ:739,100円(75か月分相当)
◆専有面積帯/70.54 ~ 84.06㎡◆間取り/3LDK ・4LDK
◆価格帯/5,100万円台 ~ 6,500万円台(平均坪単価 @255万円)・・・一見安そうですが、駅距離を考慮すると「安くはない」です
◆検討住戸/省略
◆周辺相場/2016年9月発売「ザパークハウス練馬美術の森68戸」徒歩2分=@310万円・2016年5月発売「パークホームズ練馬中村橋クリアコート34戸」徒歩5分=@280万円
◆販売開始時期/第3期 2019年1月25日~2019年1月26日
◆評価または調査日/2018年9月4日

(本エントリの画像出典:プラウド練馬中村橋ガーデンテラス公式Webページもしくは配布資料スキャン)
(※本エントリ内の@〇〇〇万円は特別な説明がない限り坪単価を表しています。)

 

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三井健太のマンションレポートアーカイブについて

マンションアドバイザー三井健太氏は、ご相談者様のご依頼により、「三井健太のマンションレポート」を作成しています。平均ページ数は28ページ、作成数はのべ2800になります。本マンションレポートアーカイブは、お客様のご依頼事項について秘匿を守りつつ、抜粋版をネット上に公開するものです。このマンション評価書の作成は新築・中古問わず作成しております。

三井健太氏との対面マンション購入相談とFPによる購入可能額判定とライフプランニング作成については、「住まいスタジアム」のご利用をご検討下さい。

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