【ザ・パークハウス代々木上原】三井健太レポート抜粋版 Vol.72

マンションアドバイザー三井健太氏が、ご依頼を元に毎回作成される「三井健太の(新築・中古)マンションレポート」。受け取った方の大半が「想像以上・期待を超えた」と感動されるこのレポートは、個人に宛てたものということで長らくネット上には公開されていませんでした。ここではその貴重なアーカイブのなかから個人宛て部分やその他ご依頼者から送られた価格表、間取り図などを削除した抜粋版を特別に公開しています。30年余の研究と業界ウォッチング、そしてマンション愛あふれる三井健太氏ならではの客観的かつ具体的、誠実な助言のエッセンスをご覧ください。

三井健太のマンション評価レポート(抜粋版)・【ザ・パークハウス代々木上原】編

※三井健太のマンションマンションレポートについて

建物の評価ポイント

※レポートの評価ポイント解説・ポイント表は本レポート抜粋では割愛させていただきます。

総合点 69点(最高100点)

中の下:58以下(★★☆)/中の中:59~65(★★★)/中の上:66~72(★★★☆)/上の下:73~78(★★★★)/上の中:79~85(★★★★☆)/上の上:86以上(★★★★★)

三井健太の総合評価

リセールバリュー格付け:B

AA:最も高いリセール価値が期待される。A:比較的高いリセール価値が期待できる。B:あまり高いリセール価値は期待できない。C:リセール価値が低くなる恐れがある。D:リセール価値が著しく劣る覚悟がいる。

建物評価:

建物の評点69は中の上、5段階評価では★★★☆となります。これに立地条件の評価が加味されてマンションのトータル価値となります。

建物評点(立地評価は含まない)は残念ながら平凡なものとなりました。根本要因は47戸しかない規模にあります。スケールメリットがなく、付加価値が設けられないためです。

この採点方式は、10点満点にしたいものも、その必要のないものも、全て5点満点で採点しているため、実質的な価値を反映できない欠点があります。普通のグレードのマンションでも規模が大きい物件は様々な共用施設があったり、防災設備を設けたりするのでトータルの評点は75~80点になる例が普通です。本物件は比重を設けて採点すれば、上の下:73~78(★★★★)にランクされるかもしれません。

マンションの価値は、「差別化された(明確な差別感がある)物件であるか」にかかって来ます。本物件は差別化された優良マンションの印象を受けます。ただし、天井高など、細部に不明な点もあり、先入観を持つのは危険です。

間取り寸評:

個人情報の特定につながるおそれがありますので省略させていただきます。

立地評価:

マンションの価値を大きく左右するのは立地条件ですが、本物件の長所は駅4分の近さだけでなく、「元代々木アドレス」の閑静な住宅街にあることです。

隣の西原町とその隣の大山町は、大正時代に7万坪を超える名園「大山園(今はない)」を抱く「徳川山」と呼ばれた伝統的な邸宅地として知られています。旧大名家や実業家などが居を構えた地と伝わっています。

小田急線の北側、代々木上原駅から徒歩10分圏にある高台は低層の住居専用地域であるとともに、敷地の分割ができない地区協定があって、狭小な建売住宅が乱開発されることなく、今日に至っています。

この辺りは高級マンションが多く、少し足を延ばせば代々木公園、表参道、渋谷も生活圏に入るので、高級住宅街として誰もが知る3A(麻布・青山・赤坂)、三田、白金、高輪、広尾、松濤などに並ぶ羨望の地として高く評価されています。

地域内競争という観点からも検討しなければなりません。この場合は、ピンポイントの立地条件(例えば隣が公園か、河川か、高速道路か、両脇が既存マンションか、工場かといった環境チェック)と、検討マンションの建物価値が格差を生みます。建物価値とは、豪華マンションか安物マンションか、ブランドマンションかノンブランドかといったことです。

次の観点で評価してみましょう。
①差別化された(明確な差別感がある)物件であるか?
希少価値という表現でもよいのかもしれません。「隅田川テラス沿い」、「吉祥寺公園の最前列」、「皇居が一望」、「眼下にレインボーブリッジ」といった景観、「傘が要らない駅直結の立地」、「ターミナル駅へ徒歩2分」などといった交通利便性など立地条件の希少性がどれだけ高い物件かというチェックが必要です。
似たり寄ったりの外観が並ぶ中に、ひときわ光る個性的な外観デザインのマンション、14階以下のマンションが立ち並ぶエリアに50階建てのタワーマンション。前面道路から20メートルも距離がある位置にエントランスがあって居住者以外は近寄りがたい雰囲気のマンションなど、建物の形状や規模などで周囲のマンションに圧倒的な差異を創り出している物件なのかどうかをチェックすることです。

②感動を与えてくれる(与え得る)要素がある物件か?
結局のところ、売却に際して内見者をいかに感動させるか(感動してくれるか)という視点で購入しようとしているマンションを見ることなのです。感動要因が数多く、つまり「すごい・素敵」を連発させられるかがカギになるというわけです。
たくさんの感動を与えることができるマンションなら、売り出した価格から殆ど値下げすることなく(希望価格で)、しかも短時間で売却が実現できるのです。

居住性や好みの問題、個人的な事情を抜きにして、あくまで資産性の観点だけで言えば、本物件はピンポイントの立地も建物価値の面からも強みを持つ価値あるマンションと言えます。ただし、住戸位置によっては、隣地の建物と接近しすぎていたり、日当たりが悪かったりするので、気がかりはその点だけです。

リセールバリュー:

マンション購入にあたっては、将来リセールするときの価値を購入時に想定する、若しくは考慮しておくということが大事です。永住するつもりという人も、いつなんどき、売却の必要が生じるか分からないからです。そのとき、できるだけスムーズに、かつ高く売りたいと考えるのが普通の感覚であり、少しでも価値の保存ができる物件を望まない人はいません。

将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境。マクロ的な人気度)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、⑤ブランド、⑥管理体制です。この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。

立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の弱点を補うことはできません。また、希少価値の高い土地かどうかの観点で検討することも大事です。そして最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。

本物件をこの条件に照らすと、建物分野の②~⑥も、立地条件の①も申し分ないレベルの物件と言えそうです。

肝腎の価格ですが、最近4年間は建築費上昇・地価上昇の影響を受けてマンション価格は急騰し、多少の差はあっても全ての物件が高値になってしまい、誰もが高値掴みを強いられてしまう時期に当たっています。本物件も例外ではないようです。つまり、他社並みに高いのです。

以上の考察から、本物件のRV格付けは、「B」とさせて頂きました。現地調査抜きの簡易評価ですので、ラフな点はご賢察・ご容赦願います。

「B」とは、地域の平均的な価格維持率(=購入価格からの変動率)のキープは微妙という意味になります。地域の平均とはどのくらいか、そこが問題ですが、「将来価格の予測」は無料サービスの枠を超えますのでご容赦ください。

 

教えて三井先生

代々木エリアはやはり高いですね?
レポートにも書きましたが、邸宅地として有名な地区が多いですから。
歴史ある高級邸宅地はなぜ高いのですか?
一般に、昔の武家屋敷があったとか豪商の別邸があったとかいう場所は高台にあって見晴らしと水はけがよく、富裕層が住みたがったと言われます。明治時代になって武家は没落しましたが、連綿と富裕層が引き継ぎ邸宅を守って来たのです。庶民にとっては憧れの場所でした。地位の高い役人、軍人、文化人、財界人などが住む街として歴史を刻んできたのです。
ただ、戦後は相続税が重税化したため、手放す人も増えて不動産業者の手に渡りました。高台にあって環境の良い土地、邸宅が並ぶ土地は当然価格も高いのですが、不動産業者は、高級マンションを建てて街を変身させました。区画の大きな土地の家は買えないがマンションなら買えると、移住者は富裕層から一般層に広がりました。
一般層と言っても、アッパーミドル層と言うべき階層です。その伝統は今も生きていて、このような高い価格でも購入可能なサラリーマン層は数多くいると読んでデベロッパーは計画するのです。

建築・販売概要

◆マンション名/ザ・パークハウス代々木上原
◆所在地/東京都渋谷区元代々木町17番6,17番(登記地番)
◆用途地域/第一種住居地域・第一種低層住居専用地域
◆交通/東京メトロ千代田線・小田急小田原線「代々木上原」駅より徒歩4分、小田急小田原線「代々木八幡」駅より徒歩7分、東京メトロ千代田線「代々木公園」駅より徒歩8分
◆敷地面積/2760.21㎡
◆建築面積/㎡(建蔽率 %)
◆構造/鉄筋コンクリート造
◆階数/地上6階地下1階建て(※建築基準法上は、地上5階・地下2階建て)
◆総戸数/47戸(事業協力者住戸10戸含む)
◆駐車場/25台(53.2%・内機械式25台)
◆建物完成予定日/2020年1月下旬
◆売主/三菱地所レジデンス
◆施工会社/株式会社フジタ
◆管理会社/三菱地所コミュニティ
◆管理費/30,730円~55,310円(@479円/㎡)・・・(先着順)5戸の販売データ(以下、同じ)
◆修繕積立金/9,300円~16,750円(@145円/㎡)
◆修繕積立基金/962,100円~1,732,050円(103か月分相当)
◆専有面積帯/64.14~115.47㎡(95㎡平均)
◆間取り/1LDK~3LDK
◆価格帯/100,000,000円~230,000,000円(平均坪単価 @640万円)・・・高級物件同士(平均面積のコンパクトな2物件は除外)の単純比較では高くないのですが・・・・
◆検討住戸/省略
◆周辺相場/2018年8月発売「オープンレジデンシア代々木上原23戸」徒歩6分=@480万円(平均61㎡台)・2018年7月発売「オープンレジデンシア代々木大山46戸」徒歩5分=@500万円(平均61㎡台)・2018年7月発売「ジオグランデ代々木の杜24戸」代々木八幡3分=@650万円(平均95㎡)・2017年7月発売「グランドメゾン西原三丁目17戸」代々木上原3分=@590万円(平均100㎡)
◆販売開始時期/先着順申込受付中
◆評価または調査日/平成31年2月1日

(本エントリの画像出典:ザ・パークハウス代々木上原公式Webページもしくは配布資料スキャン)
(※本エントリ内の@〇〇〇万円は特別な説明がない限り坪単価を表しています。)

 

−−−

三井健太のマンションレポートアーカイブについて

マンションアドバイザー三井健太氏は、ご相談者様のご依頼により、「三井健太のマンションレポート」を作成しています。平均ページ数は28ページ、作成数はのべ2800になります。本マンションレポートアーカイブは、お客様のご依頼事項について秘匿を守りつつ、抜粋版をネット上に公開するものです。このマンション評価書の作成は新築・中古問わず作成しております。

三井健太氏との対面マンション購入相談とFPによる購入可能額判定とライフプランニング作成については、「住まいスタジアム」のご利用をご検討下さい。

関連記事