【DEUX TOURS ドゥ・トゥール】三井健太レポート抜粋版 Vol.81

マンションアドバイザー三井健太氏が、ご依頼を元に毎回作成される「三井健太の(新築・中古)マンションレポート」。受け取った方の大半が「想像以上・期待を超えた」と感動されるこのレポートは、個人に宛てたものということで長らくネット上には公開されていませんでした。ここではその貴重なアーカイブのなかから個人宛て部分やその他ご依頼者から送られた価格表、間取り図などを削除した抜粋版を特別に公開しています。30年余の研究と業界ウォッチング、そしてマンション愛あふれる三井健太氏ならではの客観的かつ具体的、誠実な助言のエッセンスをご覧ください。

三井健太のマンション評価レポート(抜粋版)・【DEUX TOURS ドゥ・トゥール】編

※三井健太のマンションマンションレポートについて

建物の評価ポイント

※レポートの評価ポイント解説・ポイント表は本レポート抜粋では割愛させていただきます。

総合点 70点(最高100点)

中の下:58以下(★★☆)/中の中:59~65(★★★)/中の上:66~72(★★★☆)/上の下:73~78(★★★★)/上の中:79~85(★★★★☆)/上の上:86以上(★★★★★)

三井健太の総合評価

リセールバリュー格付け:B

AA:最も高いリセール価値が期待される。A:比較的高いリセール価値が期待できる。B:あまり高いリセール価値は期待できない。C:リセール価値が低くなる恐れがある。D:リセール価値が著しく劣る覚悟がいる。

建物評価:

建物の評点70は上の中、5段階評価では★★★★☆となりました。これに立地条件の評価が加味されてマンションのトータル価値となります。

建物評点は、意外にも低く出ました。当評価サービスの実績で最も高かったタワーは78点でしたから、間違いではないかと思ったほどで何度も見直したのですが、足し算の間違いはなく、個別項目の評点も大きな狂いはないと思います。期待外れはどこから来るのかを考えてみると、各項目が少しずつ足りないのです。例えば、ゼネコンが大手5社でないことで1点のマイナス。室内の設備・仕様面もマイナス1点だからです。とはいえ、全体的には満足すべき内容であり、申し分ない建物と言えましょう。

間取り寸評:

個人情報の特定につながるおそれがありますので省略させていただきます。

立地評価:

問題は、価格と場所のバランス評価です。価格は当初平均で@330万円くらいでした。ところが、途中で@370万円に値上げしたようです。同じ最寄り駅の「勝どきザ・タワー」に比べて20%以上高いと思われます。相場など全く無視の高額物件なのです。

いつもの住友不動産のように強気で販売を継続しているのですが、当初は高値にも関わらず販売が順調だったので、その後は商魂たくましく値上げに踏み切ったのです。好調だった背景には東京五輪効果だけでなく、外国人による投資買いがあったためと噂されています。(最近の動きはかなりスローダウンしたように感じます)

リセールバリュー:

マンション購入にあたっては、将来リセールするときの価値を購入時に想定する、若しくは考慮しておくということが大事です。いつなんどき、売却の必要が生じるか分からないからです。そのとき、できるだけスムーズに、高く売りたいと考えるのが普通の感覚ですし、少しでも価値の保存ができる物件を望まない人はいません。

将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、?ブランド、⑥管理体制です。

この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の悪さを補うことはできないのです。また、希少価値の高い土地かどうかの観点で検討することも大事です。そして、最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。

この条件に照らすと、②~⑥は良いとしても、立地条件の①には疑問符がつきます。というのも、マンション内に買い物施設が入る便利さは、裏を返せば他に何もない場所だからですし、「駅力=えきりょく」が高いとは言えない場所であり、東京五輪後、選手村後が賃貸と分譲マンション(トータル6000戸)になることは決定しているので、人口が一気に増え、伴ってインフラ(商店等)が増えて来るという意味で将来性は確実に期待できるとしても、時間がかかるようにも思いますから、結局フットワークの良い暮らしを前提に置く人のためのマンションというほかないわけです。銀座まで2.2キロなども、普通の感覚ではやはり遠いのですから。シャトルバスを用意したのも、地下鉄大江戸線の勝どき駅しかないために、交通便が良いとは言えないからです。

また、最も大きな「売り」になっている眺望価値も周辺の開発計画によって大きく損なわれる恐れがあります。また、「東京タワーズ」ができた頃に比べると、もはや将来性の高い物件にはなりにくいエリアなのです。何故なら類似のタワーが続々と建ち、みな似たり寄ったりだからです。とはいえ、本物件は差別感がある方と言えましょう。ただし、ご検討住戸の眺望価値などは机上調査のため判定不能ですが

こうしたことを考えると、分譲価格は将来価値の先取り価格である可能性が高く、高値掴みをする危険が大きい物件というほかはないでしょう。ただし、20年くらい住めば、損得計算は変わって来るかもしれません。

以上の考察から、本物件のRV格付けは、平均的な「B」とさせて頂きました。「B」とは、平均的な価格維持率を期待する程度の意味とご理解ください。現地調査抜きの簡易評価ですので、ラフな点はご賢察・ご容赦願います。

教えて三井先生

良い物件だと思うのですが、建物が完成してから長い時間が経過して完売に至っていないのはなぜでしょうか?
1450戸と供給戸数が多いために販売時間を要しているということでしょう。当初は価格も高く、優良物件であることに異論はないものの、これが販売の長期化につながっているとも見られます。
価格が高いのは本当なのですね?
当初は高かったのですが、東京全体で価格が高騰して来たので、相場との乖離は小さくなって、今では「割高な印象はなくなった」と言えそうです。
販売が長期化しているのは、価格のせいではないのでしょうか?
販売初期は華々しい広告が頻繁に流されますが、最近は露出頻度も少なくなってしまい、動員力が小さくなったためでしょう。必ずしも、価格が高いために売れないとは言えないですね。

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建築・販売概要

◆マンション名/DEUX TOURS ドゥ・トゥール
◆所在地/東京都中央区晴海3-102番(登記地番)
◆用途地域/準工業地域
◆交通/都営大江戸線「勝どき」駅より徒歩9分(再開発後は地下鉄入口まで徒歩4分となるとの情報も?)
◆敷地面積/15222.35㎡
◆建築面積/10073.36㎡(建蔽率66%)
◆構造/鉄筋コンクリート造・免震構造
◆階数/地上52階・地下1階建て
◆総戸数/2棟合計1450戸(住宅)、216区画(SOHO)、2区画(その他店舗)
◆駐車場/698台(48%・内機械式台)(月額使用料/円)
◆売主/住友不動産
◆施工会社/三井住友建設株式会社
◆管理会社/住友不動産建物サービス
◆管理費/16,317円 ~ 28,197円 (@293円/㎡)・・・先着順受付51戸のデータ(以下、同じ)
◆修繕積立金/4,970円~8,900円(@89円/㎡)
◆修繕積立基金/296,070円 ~ 530,930円(60か月分相当)
◆専有面積帯/55.77~100.01㎡
◆間取り/1LDK~4LDK、SOHO
◆検討住戸/省略
◆価格帯/5,980万円~12,980万円(平均坪単価は当初@330万円前後から@370万円に値上げした) 勝どきザ・タワーの@305万円に比べると20%も高い
◆建物完成予定日/平成27年9月竣工済み
◆周辺相場/勝どき駅圏の過去5年間(2011~16年)の平均=@312万円
◆販売開始時期/先着順受付中
◆評価または調査日/平成29年4月3日

(本エントリの画像出典:DEUX TOURS ドゥ・トゥール公式Webページもしくは配布資料スキャン)
(※本エントリ内の@〇〇〇万円は特別な説明がない限り坪単価を表しています。)

 

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三井健太のマンションレポートアーカイブについて

マンションアドバイザー三井健太氏は、ご相談者様のご依頼により、「三井健太のマンションレポート」を作成しています。平均ページ数は28ページ、作成数はのべ2800になります。本マンションレポートアーカイブは、お客様のご依頼事項について秘匿を守りつつ、抜粋版をネット上に公開するものです。このマンション評価書の作成は新築・中古問わず作成しております。

三井健太氏との対面マンション購入相談とFPによる購入可能額判定とライフプランニング作成については、「住まいスタジアム」のご利用をご検討下さい。

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